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2004/03/29
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性的虐待で初の実態調査
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子どもへの性的虐待が、深く進行している。
子どもへの虐待による死亡事件が報道されるようになっているが、性的虐待はまだ社会的に注目されたとはいえない。
問題が複雑だからである。
性的虐待とは何か。抽象的な言葉では事態の深刻さは伝わりにくいのだが、そうとしか語れない問題でもある。
子どもへの性交の強要、体を触るなどの性行為全般から、子どもに対して体を触らせることを強制することも含む。体の接触がなくても性的虐待は成立する。たとえば、大人同士の性交渉の現場を子どもに見せること、ビデオ機器などで子どもの裸体を被写体にすることも性的虐待になる。
もしこれらの行為を成人した男女に強要したら、すぐに強制わいせつ、強姦などの犯罪容疑者として警察に通報されるだろう。大人には「これは犯罪である」ということを認識する知恵と経験があるからである。しかし、子どもに対する性的虐待は、大人のそれとはまったく様相が異なる。
初めての性体験を同居している父(または養父)から強制された子どもは、その行為の意味がわからないことが多い。また、父からの行為を母に伝えても、無視されてしまい、性的虐待を止めることができないこともある。
こうした事実は虐待防止に携わっている関係者にはよく知られていた。しかし、行政機関としての実態調査はなかったのである。
神奈川県中央児童相談所は2000年から2003年にかけて受けた相談36件を集計し、これを分析した。日本で初めての実態調査である。
調査によると被害者は3歳から17歳の女の子だった。性的行為が28件。そのうち7件は性行為があった。女の子に虐待した加害者は、実父が13件、養父が9件、継父が1件。父親からの虐待が全体の6割を占めていた。
性的虐待防止のために尽力している人にとっては予想された集計結果ではあったと思う。しかし、性的虐待について良く知らない普通の人にとってはショッキングなデータだろう。
加害者が父親であるために刑事告訴が難しい。性的虐待の調査は家庭のプライバシーに踏み込むことにもなるため、虐待の被害者も加害者も口は重くなる。
調査結果は3月24日に神奈川県の児童福祉協議会で報告された。このような報告が全国で実施され、性的虐待の実態が社会に広く知られることが期待される。
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