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2004/03/22
甲状腺薬のよく知られている副作用で死者
   薬の副作用で死者が出ていたことが、明らかになった。甲状腺機能亢進症(バセドー病)の治療薬であるチアマゾール(商品名:メルカゾール)の服用で、白血球のひとつである顆粒球がなくなる無顆粒球症を引き起こし、2001年10月以前に10人、同年10月以降に5人が死亡しているのである。

 バセドー病は、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、疲れやすい、手の指が震える、いくら食べても太らない、などの症状が現れる病気で、女性に発症することが圧倒的に多い。治療には、薬物治療、手術、アイソトープ治療(放射線ヨードを利用した治療)がある。薬物治療に使う薬には、この度、死者が出ていることが明らかになったチアマゾールのほか、プロピルチオウラシル(商品名:チウラジール、プロパジール)がある。いずれも甲状腺ホルモンを抑制する薬だが、効き目が高いチアマゾールの方がよく使われている。

 チアマゾールに無顆粒球症の副作用があることは、添付文書にも記載してある。医師ならば知っていて当然のことであり、厳重に注意すべきである。無顆粒球症の発症頻度は低いものの、放置すると肺炎や敗血症などを合併し、死亡するケースが多いからだ。特に服用開始から2ヶ月間に発症することが多いため、この間は2週間ごとに血液検査で白血球数を調べなければいけない。同時に、初期は風邪に似た症状が現れるため、発熱や喉の痛みなどがあれば、服用を中止して、すぐに医師の診察を受けるよう、患者に指導しておくべきである。

 チアマゾールの副作用で死者が出たということは、医師が検査や指導を怠った、としか言いようがないだろう。薬に副作用はつきものである。副作用に注意しながら薬を投与し、副作用が現れた場合は早急に他の治療法に切り替えるという基本的な対処を望みたいものである。
松崎 有子


プロフィール
 高齢者福祉や医療分野の取材・執筆を続けているフリーライターです。2000年4月、「ホームヘルパー最前線〜年寄りの暮らしと在宅介護〜」というホームヘルパーに焦点を当てた単行本を出版しました。これから、介護保険が始まって現場がどのように変わったか、を取材したいと思っています。ちなみに趣味は読書です。いや、これも仕事の一部かも知れませんねえ。

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