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2003/03/10
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肥満とアレルギー世代の登場
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花粉症の季節がやってきた。街中でも職場でも、鼻からアゴにかけてすっぽり覆う大きなマスクをつけている人をちらほら見かけるようになった。空気中の花粉量がピークを迎える時期になれば、マスクをした人はますます増えることになるだろう。
それにしても、花粉症で苦しむ人が増えている。花粉の量が急増したようには思えない。花粉に敏感な人が増えているのである。これからどれくらい増えるのだろうか。もはや、花粉症は日本人の国民病というような印象を受ける。
2月24日、国立成育医療センター研究所免疫アレルギー研究部が興味深い研究結果を発表した。
1970年代に生まれた人のうち、約90%が花粉症を起こしやすいアレルギー体質であることがわかったのである。
不気味な数字である。この9割という数字には花粉症以外のアレルギー症状も含まれる。アトピー、ぜんそくなども発症しやすいということを示唆しているのだ。
アレルギー研究者の間では、衛生的な環境で育った子どもにアレルギー体質が多いといわれてきた。今回の研究結果は、1970年代から子どもをめぐる衛生環境が大きく変化したためではないかという声もあがっている。高齢者と若年者を比較すると、アレルギー体質は圧倒的に後者のほうが多いということも分かっている。花粉症は若年層に共通の健康問題になったのである。
子どもの健康にも異常が起きていることは別のデータでも確認されている。
沖縄県が2002年に実施した学校検診によって、精密検査が必要と診断された子ども260人中、80人が糖尿病とその予備軍であることがわかったのである。検査を実施した沖縄県教育庁は、コンビニなどの利用がひろがって、お腹がすいたときいつでも簡単に食べることができるようになり、食生活が乱れたためではないかとみている。同様に沖縄県の小学4年生を対象にした検査で、肥満が増えていることも明らかになっている。
アレルギー、糖尿病、肥満・・・子どもと若者の健康状態にイエローのシグナルが点滅している。しかし、その変化はガンやエイズという誰もが恐怖する健康問題の影に隠れて、語られることが少ないのではないだろうか。
「規則正しい食生活」「バランスのとれた栄養」「ストレスのない生活」「十分な睡眠」・・・手あかにまみれたこうした言葉を実践するように、子どもと若者に語り続けるしかないのだろう。
このままでは、20年後には、アレルギーや糖尿病と無縁の若者が表彰される事態になりかねない。
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