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健康ニュース
 
デイリーニュース

2009/08/03
幹細胞を利用した“生物学的ペースメーカー”
   ヒト脂肪組織由来の幹細胞によって、現在ペースメーカーを用いて治療されている心臓の伝導障害を改善できる可能性のあることが日本の研究チームにより示され、米ネバダ州レイクラスベガスで開催された米国心臓協会(AHA)基礎心血管科学(BCVS)年次集会で報告された。

 今回の研究では、マウスの褐色脂肪組織由来の幹細胞から、心臓の伝導組織に似た特性をもつ“拍動beating”細胞を培養。その細胞を、房室(AV)ブロックと呼ばれる伝導障害によって心拍数の減少したマウスに注入した。1週間後、半数のマウスにAVブロックの完全な回復または部分的な回復が認められたが、対照群のマウスには全く変化がみられなかったという。この拍動細胞は識別しやすいよう緑色に着色されており、心臓の電気伝導系をつかさどる部位の近くに付着しているのが認められた。

 「電子ペースメーカーは、伝導障害のみられる患者の姑息的治療(有用だが治癒にはつながらない治療)によく用いられるが、誤作動の問題や、電池と電極を何度も交換する必要があるなどの短所がある。細胞治療によってこのような問題を克服できる可能性がある」と、筆頭著者である千葉大学大学院医学研究院の高橋聖尚(としなお)博士は述べている。

 褐色脂肪組織から得られる間葉系幹細胞(MSC)は、骨、ニューロン、筋、肝および脂肪細胞などのさまざまな細胞に成長できることがわかっている。今回の研究では、この細胞を単離した後、自発的に拍動する細胞群を培養することに成功。心臓の筋線維に似た管状の細胞群が認められると同時に、どの細胞にも蛋白(たんぱく)などで心臓ペースメーカー様細胞との類似性がみられた。「この知見から、褐色脂肪由来の間葉系幹細胞から抗不整脈治療に有用な細胞が得られる可能性が示される」と高橋氏は述べている。
 
(HealthDay News 7月22日)

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http://www.healthday.com/Article.asp?AID=629169

 
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