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認知症がなくても死期が近づくと知的技能が低下する
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高齢者は、認知症がなくても早ければ死亡する15年前から重要な知的技能(mental skill)の衰えが加速することが新しい研究により判明し、医学誌「Neurology(神経学)」オンライン版に8月27日掲載された。
具体的には、言語能力、空間認識、知覚速度の衰退がみられるが、いずれも通常の老化(エイジング)プロセスとして生じるものではないという。この死亡前の「末期衰退期(terminal decline phase)」ともいえる状態は、初期の心疾患、身体面および精神面のエクササイズ不足、さらにはごく初期の認知症など、根底にあるいくつかの因子によって徐々に表れてくるものであると思われる。
死亡前に認知能力の衰退が加速することは過去の研究からもわかっていたが、今回の知見により、比較的健康な人にも一種の末期的衰退がみられること、認知症のない人でも認知能力に影響を及ぼす脳の変化が長期間にわたって生じることが明確に示されたと、研究を行ったスウェーデン、イエーテボリGoteborg大学のValgeir Thorvaldsson氏は述べている。
研究グループは、イエーテボリ市民288人を対象に70歳から死亡するまで知的技能を追跡。被験者は平均84歳で死亡した。30年にわたる研究期間で、それぞれの被験者について最大12回のメンタルヘルス(精神的健康)検査を実施するとともに、認知症発症の可能性について継続的に評価を行った。その結果、高齢者の知的技能の衰退が年齢や認知症とは無関係に始まることが判明。言語能力の低下は、死亡する6年以上前に急激に加速し、空間認識能力の低下は約8年前から明確に表れ始めた。対象を正しく素早く比較する能力である知覚速度の低下は最も早く、死亡の15年前から認められた。このような衰退の発生を測定することで、最終的には高齢患者の知能面の衰退を評価するための指標を確立できると研究グループは述べている。
米テキサス大学医学部分校University of Texas Medical Branch(ガルベストン)のJames S. Goodwin博士は、正常な老化プロセスと死亡に向かうプロセスとの違いを示した点にこの研究の価値があると述べる。「一般に、加齢に伴い知的機能がどのように変化するかを考える場合、単なる高齢者と死期の近づいた人とを混同しがちであるが、この二者は同じではない」と同氏は述べ、今回の研究によって、いわゆる自然死に先立ち、知的機能の低下が加速する時期が存在することが極めて明確に示されるとともに、これまで考えられていたよりもずっと早い時期に始まることも明らかにされたと付け加えている。
(HealthDay News 8月27日)
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