 |
 |
原発腫瘍が転移癌(がん)細胞の成長を促進
|
 |
| |
原発腫瘍(primary tumor)が、ほかの部位に移動した癌(がん)細胞の成長を促進する作用をもつ可能性が、米マサチューセッツ工科大学(MIT、マサチューセッツ州ケンブリッジ)の研究グループにより示され、医学誌「Cell」の6月13日号に掲載された。
マウスを用いた実験で、ヒトの乳癌由来の原発腫瘍が、骨髄細胞を使って二次腫瘍の成長に必要な栄養を供給し、離れた場所の癌の成長を促すことが明らかにされた。このプロセスで重要なのは、原発腫瘍によってオステオポンチン(osteopontin)と呼ばれる物質が分泌される点で、転移性乳癌の女性ではオステオポンチン値が高いという。研究グループは、原発腫瘍が何らかの方法で骨髄の生成を妨げることを突き止めているが、そのメカニズムは明らかにされていない。また、オステオポンチンが単独で作用するわけではないこともわかっているという。
研究を実施したMITのRobert Weinberg氏は「原発腫瘍による刺激で転移が生じるのだとすれば、そのシグナルを中和するような抗体によって妨害すれば癌の拡大を防ぐことができる可能性がある。あくまでも理論上の話だが、熟考に値する興味深いアイデアだ」と述べている。癌による死亡の大多数は転移癌によるものだが、現在の治療は転移癌に的を絞ったものではないという。
この知見はさらに、癌の前臨床試験にも重要な意味をもつ。「in vivo(生体内)でヒト腫瘍の外科標本の成長を促進させる方法は、これまでに報告されたことがなかった。不可能とはいえないまでも困難であったヒト腫瘍の生物学的研究に、今回報告した方法を利用できる可能性がある」とWeinberg氏らは述べている。
(HealthDay News 6月12日)
Copyright (c) 2008 ScoutNews, LLC. All rights reserved. http://www.healthday.com/Article.asp?AID=616360
|
|
|