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貧血治療薬が癌(がん)患者の死亡リスクを増大
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癌(がん)治療による貧血に用いられる薬剤が、利益を上回る害をもたらす可能性があるという。米ノースウェスタン大学フェインバーグFeinberg医学部(イリノイ州)のCharles Bennett博士らが過去の研究を総合的にレビュー(再検討)した結果、赤血球造血刺激薬(ESA)によって死亡率および静脈血栓塞栓症(VTE)リスクが増大することが示され、米国医師会誌「JAMA」2月27日号で報告された。
エリスロポエチン製剤(製品名:Epogen、Procrit)およびダーベポエチン製剤(同:Aranesp)などのESA製剤は、骨髄の赤血球産生を促進する作用をもち、化学療法によって生じる貧血や、慢性腎疾患で透析を受ける患者の貧血治療にも用いられる。
今回の研究は、1985から2005年の間に実施された51件の第III相臨床試験を再検討したもの。癌患者1万3,613人の生存率、8,172人のVTEリスクをそれぞれ評価した。その結果、ESA製剤を使用する患者はVTEリスクが57%増大し、死亡リスクが10%増大することがわかったという。この薬剤のリスクと利益について、患者が説明を受ける必要があるとBennett氏は述べている。(編集部注=日本では、ESA製剤は癌化学療法に伴う貧血治療には認可されていない。)
ESA製剤に関する懸念が提議されたのは今回が初めてではなく、腎疾患患者については、この薬剤を用いて血液中のヘモグロビン値が12g/dlを超えると死亡リスクが増大することがわかっている。また、この薬剤によって癌の成長が加速され、死亡リスクが増大する可能性も示されている。
このため、米国食品医薬品局(FDA)は昨年(2007年)、この薬剤に最も強い警告である「ブラックボックス警告」を追加するよう製造元に要請した。この警告では、血栓、心臓発作、脳卒中、うっ血性心不全、腫瘍の成長促進および死亡リスクの増大を避けるため、できる限り少ない用量で使用するよう指示している。
一方、ESA製剤も決められたとおりに使用すれば害はないとする声もある。米オクスナーヘルスシステムOchsner Health System(ルイジアナ州)のJay Brooks氏は、「FDAが処方ガイドラインを変更する原因となった試験の多くはヨーロッパで実施されたもので、米国のガイドラインに従っていない」と指摘。ESA製剤は極めて有用かつ安全な薬剤であり、自分が癌になってもこの薬剤を使用すると述べている。
(HealthDay News 2月26日)
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