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舌下投与のインフルエンザワクチンが有望
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舌の下に滴下するだけでインフルエンザを撃退するワクチンが、実現に近づいている。まだ動物実験段階だが、従来の注射や鼻スプレーよりも使用しやすく、高い効果が見込めるという。韓国のグループによるこの研究は、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に1月28日(印刷版は2月5日号)に掲載された。
研究を行った国際ワクチン研究所(ソウル)のMi-Na Kweon氏によると、「ワクチンを舌下投与することで、広範囲の全身免疫および粘膜免疫が誘導される。注射針が不要であるため、開発途上国では針の再利用による汚染や感染を避けられるという利点もある」という。現在、舌下投与による臨床試験がいくつか進行しており、ヒトでの実用化もそう遠くはないという。
インフルエンザワクチンの接種は注射によるものがほとんどだが、近年では鼻スプレー型ワクチン(FluMist、日本国内未承認)も利用されている。死滅させたウイルス(不活化ウイルス)を用いる注射型ワクチンは生後6カ月から、生ウイルス(弱毒化ウイルス)から作られる鼻スプレー型ワクチンは、2〜49歳の妊娠していない健康な人での使用が認可されている。
環境中の病原体のほとんどが呼吸器、消化器、生殖器から体内に侵入する。舌下投与型ワクチンは、いわばウイルス侵入の入り口で防御効果を発揮するものといえる。ほかの経口ワクチンとは異なり、ワクチンが胃の酵素や酸にさらされることもない。小児のアレルギー薬では、すでにヨーロッパを中心に舌下療法が用いられている。
今回の研究では、マウスにインフルエンザの生ウイルスまたは不活化ウイルスのいずれかを、2週間の間隔で2回、舌下投与した。どちらの方法でも免疫系を刺激する効果がみられ、後にマウスを重篤な型のインフルエンザウイルスに曝露させたところ、完全な防御効果が認められた。また、鼻スプレー型ワクチンではまれにウイルスが中枢神経系に到達し、危険な合併症がみられることがあるが、舌下投与では認められなかった。
米コーネル大学ウェイル医学部(ニューヨーク)助教授のWilliam Reisacher博士は、舌下投与型ワクチンが免疫系を変化させインフルエンザへの防御効果をもたらすことがこの研究で示されたと述べ、舌下投与ではワクチンがさほど素早く吸収されず、口腔内面(粘膜)に保持されることで、抗原が効果的に免疫系に提示されると説明している。
(HealthDay News 1月28日)
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