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“動く遺伝子”を用いて早期かつ正確に癌(がん)遺伝子を発見
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トランスポゾン(transposons)を用いて,マウスで癌(がん)関連遺伝子を見つける新方法が開発された。トランスポゾンは,様々な動物に広く存在するDNA断片で,ゲノム(DNAの1セット)の中を動き回ることができ,“動く遺伝子”とも呼ばれる。この米ミネソタ大学癌センター(UMCC)チームと米国立癌研究所(NCI)チームによる2研究は,英科学誌「Nature」7月14日号で報告された。
両論文の共著者でUMCC準教授であるDavid A. Largaespada博士によると,癌を起こす遺伝子はこれまでに約300個が知られているが, 実際には3万個はあると指摘する。しかし,それらを見つけ出すのは,干し草の山の中から針1本を見つけ出すような困難を伴う。今回の方法では,トランスポゾンを標識にすることで,より迅速で,正確かつ効果的に見つけることができる。
両チームが用いたのは,魚由来のトランスポゾンで,動き回る本来の能力を長く失っていたが,研究者らはこれを目覚めさせて再活性化し,「スリーピング・ビューティー(眠り姫,SB)」と名づけた。SBがある遺伝子の中に入り込めば,その遺伝子の機能は阻害され,SBが遺伝子近く(しかし遺伝子の外側)に移動すれば,その遺伝子の機能が増進される。
UMCCチームは,SBをマウスDNAに組み込み,動き回らせて,遺伝子探索に利用した。例えば,ある遺伝子の機能がSBで阻害された結果として癌が生じたら,その遺伝子は癌抑制遺伝子だと識別でき,もしある遺伝子の機能がSBにより増進された結果として癌が生じたら,その遺伝子は癌を起こす遺伝子として識別できる。NCIチームによる研究では,リンパ腫を生じる遺伝子を見つけるためにSBが用いられた。
UMCCは今後この方式を大腸癌,肺癌,前立腺癌,骨髄性白血病に利用し,NCIチームは,乳癌,脳腫瘍,メラノーマ(黒色腫)に焦点を当てていくという。この方法はまた,将来,癌スクリーニングにも応用できると期待される。
(HealthDay News 7月15日)
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