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10代〜20代の若い女性に増えているのが、過食症や拒食症といった摂食障害です。摂食障害とは何なのか、どうしてこのような症状がおきるのか、治療法や周囲の人の支援の方法などについて、5回にわたって取り上げていきます。
摂食障害って何?
摂食障害とは、体重や体型に対するこだわりが強く、精神的な問題から食行動に異常が起きる病気です。若い女性に多い病気ですが、子育てが終わった主婦や小学生、男性などにも見られます。
摂食障害には拒食症と過食症の2つのパターンがあります。拒食症は、初めは「やせて格好よくなりたい」というダイエットのつもりが、著しく食事量が減って極端にやせていくというものです。また、成績が伸びないとか、生活の中でリラックスする余裕がないなど、ストレスによってこうした症状に陥ることもあります。体型が大きく変わるため、周囲の人が気づくことが多いのですが、そのことを指摘されても、本人は体重の増加や肥満に対して強い恐怖感に襲われ、拒食症だということを受け入れがたい場合も多いのです。
過食症も拒食症と同様にダイエットがきっかけとなったり、精神的なストレスによって起きたりします。冷蔵庫の中のものを食べ尽くし、さらにコンビニでスナック菓子などを大量に買って来て食べ尽くすといった状態が起きます。その後、吐いたり下剤を使ったりして、体重が増えるのを抑えるケースが多く、見た目は普通の体型なので、周りが気づくのが難しい場合もよくあります。
拒食も過食も病気の根っこは同じで、病気の段階が違うだけ。拒食症と過食症を行き来する例も少なくありません。
体に出るさまざまな症状
摂食障害は、体にさまざまな悪影響を及ぼします。やせが目立ってくると、貧血、低血圧といった症状も出てきます。体重が40kg以下になると月経がなくなり、骨がもろくなります。また、やせて栄養状態が著しく低下すると、脳が萎縮することもあります。
拒食によって特に注意が必要なのは、低血糖発作です。血糖値が著しく低下するため、意識障害やけいれんを起こします。身長によっても違いますが、体重が30kg以下になると低血糖発作を起こしやすくなり、生命の危険も伴います。
過食症の場合、急性の胃拡張を起こすことがあります。また、嘔吐を繰り返していると、食べ物と一緒に吐き出された胃液の酸で歯の表面のエナメル質が溶かされて、虫歯になりやすくなります。また、胃液が逆流することによって食道に炎症を起こすこともあります。
また、下剤の頻繁な利用や嘔吐によって体に必要な電解質が奪われると、電解質異常が起こります。体がだるくなったり、ちょっっと歩くだけで疲れたりします。拒食症の場合にも見られますが、ナトリウムが不足するためけいれん発作を起こしたり、不整脈が見られたり、脱水症を起こすこともあります。
摂食障害は体型や体重にこだわりすぎるあまり、生活の質が大きく下がります。また、家庭内暴力、万引き、性的逸脱行動、自傷行為、自殺企図などの問題行動を起こすこともあります。こうした問題行動は、食べたい欲求を抑え込む代わりに起きるともいわれています。
次回は「摂食障害の診断基準と原因」です。
2003年9月1日
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