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軽症のうつ病は、適切な治療を受ければ3カ月ぐらいで症状が落ち着き、半年ぐらいで完治します。また、しばしば自然に治ってしまうものです。しかし、同じような状況になると再発しやすい病気でもあります。では、同じ症状を繰り返さないためにはどうしたらよいのでしょうか。
ストレスは早めに解消しよう
軽症うつを繰り返さないためにまず大事なのは、自分の性格を見つめ直すことです。軽症うつにかかりやすい人は、責任感が強く、几帳面でまじめに仕事や家事などに取り組むタイプ。そのため、ついつい無理をしがちになります。寝食を忘れるほど頑張ることは避けた方が無難。頑張りすぎないように自分でセーブすることが大切です。
また、就職や進学など、身の回りに変化が起きたときは再発しやすい時期です。睡眠時間をきちんと確保し、生活リズムを整えることで、疲れをためないようにしましょう。
知らず知らずにストレスをためこんだ結果が再発につながります。寝る前にその日1日の中でいやだったこと、心配だったことを振り返って、ストレスに気づきやすくすることが再発予防の助けになります。
人間関係のトラブルもうやむやにせず、何を言いたかったかを整理し、その日のうちに話し合って解決するようにしましょう。もし、話し合いが無理な場合は手紙を書いて自分の気持ちをはっきり表し、ストレスの処理をしておくことです。
ストレス発散のためにアルコールをという人も多いもの。でも、深酒は禁物です。アルコールは眠りを浅くしてしまうので、眠れないときにナイトキャップとして利用するのは逆効果になります。不安や焦りはアルコールで紛らわせるのではなく、ストレスの原因をきちんと確認し、問題解決方法を考えるようにしましょう。
コラム法で自動思考を修正
また、知らず知らずのうちに、軽症うつのときと同様に、物事をマイナスにとらえる認知のゆがみも起こしがちです。落ち込んだり、不安な気持ちになったりしたときは、軽症うつの治療法の1つ、コラム法で物事をマイナスにとらえるくせが出ていないかチェックしてみましょう。
下の記入例にしたがって、まず不快な気分が起きた状況を客観的に書きます。続いてそのときに抱いた感情をパーセントで記入します。3番目にそのときに瞬間的に頭に浮かんだ考え(自動思考)も書きましょう。そして、4番目に3番目とは違った見方をできるだけ多くの角度から書きます。最後に3番目と4番目を比較検討し、3番目の自動思考に問題がなかったかをチェック。現在の不快感の強さと自動思考に対する確信度をパーセントで書き表していきます。
こうした練習を日常生活で何度も積むことで、軽症うつの再発を招くような自動思考が修正されていきます。
<コラム法の記入例>
- 状況 (不快な感情が生じた出来事)
10時ごろ、友達に電話をしたら、忙しいからとすぐ切られてしまった。
- 感情
(不安、怒り、憂うつなど/感情の強さ:0〜100%)
- 悲しい 90%
- 憂うつ 80%
- 不安 70%
- 自動思考
(そのときに浮かんだ考え/確信度:0〜100%)
- 友だちは私のことを嫌っているのかもしれない 90%
- 朝から電話して、非常識だと思われたに違いない 80%
- 別の見方・考え方
(自動思考に代わる考え方/確信度:0〜100%)
- 友だちは本当に忙しかったかもしれない 50%
- 10時頃はふつうの人は起きている時間だから、非常識とはいえないのではないか 70%
- 最終的な感情と考え
(感情の強さと自動思考の確信度:0〜100%)
- 感情
- 悲しい 60%
- 憂うつ 60%
- 不安 70%
- 自動思考
- 友だちは私のことを嫌っているかも知れない 60%
- 朝から電話して、非常識だと思われたに違いない 30%
出典 : 『専門医がやさしく教えるうつ病』 水島広子著 PHP
2003年5月26日
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