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では、糖尿病の合併症にはどんなものがあるのでしょう。
合併症のなかで、もっとも早く現れるのが「糖尿病性神経障害」で、高血糖状態が3 〜5
年続くと発症するとされています。手や足の先がジンジンする、手足の先がチクチク痛む、足がつる、同じ動作をしていると突然力が抜ける、夕方になると足が重たく感じるといった、知覚神経の障害による症状が出てきます。これらは左右同時に現れることが多く、夜間になるとひどくなるという特徴があります。また、痛みに対して鈍感になり、靴ずれになったり、やけどを負っても気がつかず、細菌感染を起こすことがあります。さらに、自律神経が障害されると、異常に汗が出る、下痢と便秘を繰り返す、めまいがするなどの症状が現れます。
高血糖が続くと、神経が侵されるとともに、血管も障害されます。眼球の奥にある網膜には細かい血管がたくさん集まっていて、その血管が侵されやすくなります。これが「糖尿病網膜症」で、成人の失明の原因の第1
位になっています。網膜の血管が障害されると、網膜の血管がふくらんだり、細くなったりします。この状態では、これといった自覚症状はありません。しかし、これがさらに進むと、目の中に大出血を生じたり、出血した後の組織が引っ張られ(網膜剥離)、視力がかなり低下します。糖尿病の人のなかには、この状態になって初めて網膜症にかかっていたことに気づく人もいます。糖尿病網膜症は糖尿病になって7
〜10 年後に現れる人が多いようです。
高血糖による血管の障害でもう一つ忘れてならないのが「糖尿病性腎症」です。腎臓に糸球体という毛細血管の塊があります。糸球体は血液の中から体内の老廃物や水を濾し出す働きをしますが、高血糖の状態が続くと、糸球体の毛細血管が硬くなり、濾過機能がうまく働かなくなります。これが進むと腎不全になります。高血糖状態が10〜13年続くと、腎症の始まりであるたんぱく尿が出るようになります。また、糖尿病性腎症による尿毒症のために、新たに血液透析をしなければならなくなる患者さんの数は毎年1万人を超えています。
さ らに、糖尿病で高血糖状態が続くと、血液中の脂質の代謝が悪くなり、また血管の壁が傷つけられるため、「動脈硬化」が起こりやすくなります。動脈硬化が引き金になって、心筋梗塞や脳卒中を招くという二次合併症の危険性が高まります。
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※この原稿は医師が監修しています。
2000年10月10日