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ピルを使いたいと思ったら 第1回
ピルを取り巻く現状って?
いろいろな避妊法
世界の避妊法の現状
ピルのメリットとデメリット
いろいろな避妊法
平成11年6月2日、日本で経口避妊薬として低用量ピルが解禁されました。世界に先駆けて米国でピルが承認されたのが1960年、その後各国で使用が認められてきましたが、日本では国の規制が長く続いていました。
ピルという選択肢のない日本では、コンドームの使用(約70〜80%)や膣外射精(約10%)がおもな避妊法でした。このうち膣外射精は家族計画の専門家の間では、失敗妊娠率20%程度というその不確実性から「民話的方法」と呼ばれています。
これに対し、コンドームやオギノ式は「伝統的方法」と呼ばれます。コンドーム装着による避妊や性感染症予防効果は、最初から最後までその部分が直接接触しないことによって達成されます。ですから、射精直前になって装着するのでは効果がありません。また、射精後もすぐに引き抜いて後処理する必要があるため、そのまましばらく余韻を楽しむのも禁止で、ムード派の男性には向かない方法です。正しい使用での失敗妊娠率は3%ですが、一般的な使用での失敗妊娠率は14%と報告されています。
避妊法のうち「近代的方法」と評価されているのは、ホルモン剤の投与による方法と、子宮内避妊器具(IUD)だけです。ピルによる避妊もそのうちの1つで、一般的な使用での失敗妊娠率は5%以下に減少します。
世界の避妊法の現状
世界中の多くの女性が、避妊法としてピルを採用しています。ピル先進国のアメリカでは、20歳前半までの若い女性では望まない妊娠を避ける方法としてピルを採用している人が50%前後と多くなっています。30歳代からは、年齢的にピルによるさまざまな疾患のリスクが上がり始めることを考慮して、IUDを採用したり避妊手術を受けたりする人が増え始めるようです。このような傾向は、イギリスやドイツでも同じです。深刻な人口増加に悩む国では、より確実な避妊法としてピルや不妊手術が普及しているところもありますが、日本とは少し背景が異なります。
ピルのメリットとデメリット
「望まない妊娠を避ける」ということは、「本当に望んだ妊娠」の占める割合を増やすことにつながります。避妊法としてのピルのメリットは、第1にその100%近い避妊率、第2には妊娠を希望する時には、服用を簡単に中止できるということがあげられます。逆にデメリットとしては、副作用として、ホルモン剤を飲み続けることによって太る、また特定疾患の発症リスクがある年齢から高くなることがあげられます。しかし、そうした副作用については長年にわたって熱心に研究されてきた結果が出揃っていますから、メリットとデメリットを自分の場合に当てはめて、ピルを使用することが適切かどうかを考えることができます。
コンドームによる避妊が男性主導の避妊法といえるのに対し、ピルは女性主導の避妊法といえるでしょう。しかし、ピルではエイズをはじめとする性感染症を防ぐことはできません。性感染症を防ぐことは避妊することとは別の問題なので、両方が必要な場合は、ピルとコンドームを併用することをおすすめします。
次回は「ピルについての疑問」です。
2001年11月5日
※この原稿は薬剤師が監修しています。
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