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足の血管が浮き出てデコボコしていませんか
足をじっくり観察してみてください。静脈の血管がふくらんでデコボコになっていませんか。あるいは太ももに線香花火のような赤い細い静脈がたくさん見えていませんか。もしそのような状態になっているとしたら、下肢静脈瘤の可能性が大といえます。これは、女性には非常にポピュラーな病気で、女性の3人に1人には見られるといわれています。
病名に付いている下肢静脈には、皮膚の表面近くを走っている表在静脈と、もっと奥の筋肉の中を走っている深部静脈とがあります。表在静脈は膝の後ろと、足のつけ根にあたる鼠径部(そけいぶ)で深部静脈に合流しています。この二つの静脈は交通枝(穿通枝)と呼ばれる短い静脈でもつながれています。
これらの静脈に流れる血液は重力に逆らって心臓に戻らなくてはなりません。歩いたり、足首を動かしたりして運動をすることで足の筋肉が収縮し、これがポンプの作用となって静脈内の血液を心臓へ向けて押し上げていきます。しかも、静脈の中にはいくつもの静脈弁があり、押し上げられた血液が逆流しないようになっています。ところが、この弁が壊れると血流の逆流が起こり、下肢の静脈にたまってきて、静脈が浮き出てコブをつくります。これが下肢静脈瘤です。
立ち仕事や妊娠中の人は注意
深部静脈は周りを筋肉で囲まれているため血管の拡張を抑えられ、弁は比較的壊れにくくなっています。一方、表在静脈は皮膚のすぐに下にあって筋肉に囲まれていないので、血管が広がりやすく、弁に負担がかかりがちです。そのため、下肢静脈瘤の多くは表在静脈で起こります。特に、深部静脈と表在静脈が合流する鼠径部と膝の裏側にある弁が壊れやすいところです。
弁の壊れる誘因としてはいくつか考えられています。その代表が妊娠と立ち仕事です。
妊娠すると、ホルモンの影響で血管が広がりやすくなり、静脈はふくらむ傾向がみられます。その上、大きくなった子宮で腹圧が上昇し静脈を圧迫するため、静脈の弁に過重に負担がかかります。
美容師や調理師などの立ち仕事は足を動かさないため、筋肉の収縮によるポンプ作用が少なくなり、その結果、下肢の静脈に血液がたまり、下肢静脈瘤が起こりやすくなります。
肉親に下肢静脈瘤の人がいる人や太っている人も下肢静脈瘤になりやすいようです。また、加齢とともに静脈や弁が脆弱になるので、高齢になるほど下肢静脈瘤は多く見られます。
足のだるさや重いなどの症状が
静脈は不要な血液を心臓に戻しますが、その中には乳酸などの老廃物質も含んでいます。足の静脈血がうっ滞すると、「足がだるい」「重い」「疲れやすい」「むくみ」「夜間、こむら返りが起こったり、足がつる」といった症状がみられます。
進行するとかゆみ、湿疹がみられ、さらに皮膚が萎縮し硬くなり、黒褐色の色素沈着を起こします。ちょっとした傷から潰瘍ができ、血液の循環が悪いため、治りにくいのが特徴です。また、静脈瘤内に血栓ができて静脈に沿って赤くなり、痛みのある血栓性静脈炎を起こしたり、足が赤く腫れ上がり強い痛みを伴う蜂窩識炎を起こすこともあります。
次回は「どんな治療法があるの?」です。
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