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医療事故防止に
大学病院がうごきはじめた
大学病院での相次ぐ医療事故がマスコミで報道され、病院不信におちいっている市民もいる。病院側もこうした世論に敏感に反応して、去る3月、国立大学医学部付属病院長会議の作業部会は、医療事故防止策の最終報告案を決定し、大学病院改革の指針とする方向を打ち出した。
報告案の注目すべき点は、事故が繰り返される体質の第1として、批判される医療現場の密室性を解消するために、事故が起きた際の患者および家族への対応をより患者側に立っておこなうこととした「積極的な情報開示」である。
具体的には、(1)重要事実を省かない(2)不明な点は断定しない(3)当初の説明と異なる治療や処置をした場合はきちんと伝えること(4)ミスは結果に影響を与えていなくても隠さない−−となっている。さらに診療記録の開示についても、医療の妥当性について、病院と患者・遺族側で見解が対立していても開示を拒まないとし、事故原因の調査については、他の医療機関の医師、患者側、安全対策専門家、法律や倫理の専門家などで構成される外部調査委員会の設置を提案している。
所管の文部科学省も、こうした国立病院側の積極的な改革案を前向きに評価し、同省が準備している医療事故防止の統一ガイドライン作成に反映させ、全国大学病院を中心に実施を求めていく方針である。
こうした改革が末端の病院にまで徹底されるにはもう少し時間が必要であろう。しかし、従来は表に出なかったミスが、これからは隠すこと自体が許されないのだという認識を病院側が厳しく自覚することこそが医療事故防止の大きな力になるのだから、いま最も求められる患者への安心情報として、一日も早い実施が待たれる。
2001年6月25日
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