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診療記録(カルテ)や費用明細の
開示がいまだに不徹底とは
昭和23年制定の旧医療法69条でも、病院は「診療録その他の診療に関する諸記録に係わる情報を提供できる」となっている。また、このたび改正された新69条によって、病院はカルテのみならず「領収書の内訳の明細に関する事項を示すことも差し支えない」とされている。
しかし実際には、医療事故にあったとか、おかしな請求をされた時以外は、患者はカルテについても領収書の内訳についても、ほとんど無関心なことも多い。
患者は自分の身にどんな治療がおこなわれたのか、また、それにかかわる費用はいかほどのものなのかについて知らないままでいいのだろうか。もとより、医療機関のすべてが不明朗だとはいわないが、病院側の独断(白衣圧力)と患者側の無関心(白衣信仰)の悪しき習慣が、他業では許されない特異な構図を生んでいるように思われる。
法律は、いずれも「情報として提供してよい」と定めているだけで「公開しなければならない」とはなっていない。カルテの開示も50余年を費やし、いまだに進まないのである。
病医院といえども、サービス業をいとなむ商業者であり、患者はもとより消費者である。費用のすべてが公費で賄われる行政機関であるならまだしも、このような状況で保険診療といえども患者の自己負担はあるし、他の納税者の負担に世話になっているのだ。
病院が診療報酬を請求するレセプトはカルテに基づいて作成される。第三者機関によるチェックがあるとはいえ、当事者である患者の承認を得ない診療録(ある意味では、お買い物明細書)にもとづいたレセプトに対して疑問はないのだろうか。
「知らしむべからず、依らしむべし」の医業のあり方に、患者側はもっと目をひからせなければならない。医業の広告規制緩和に際して、堂々と診療録開示に応じる病院、領収書の費用明細をきちんと公開する病院は信頼できる健全な病院なのではないだろうか。
2001年6月11日
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