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インテークとカウンセリングの違い
精神科ではたいてい、初診の時にインテークと呼ばれる予診があります。初めて面接をする人は、医師、ソーシャルワーカー、心理カウンセラー、看護婦など、その医療機関のシステムによって違います。どの職種の人が担当しても、初回の面接の目的は、その人の話をよく聞き、問題を医療的なものか、環境によるものかなどに整理することです。これは30分程度かけておこなわれるのが一般的です。問診表などを最初に渡され、それに記入をしてからインテークがスタートする場合もあります。
予診が終わると診療になります。予診の情報をもとに、担当医が診察をし、その症状に応じて薬を処方します。基本的には内科の診療と変わりませんが、症状を医師が理解するための話し合いや、薬についての説明、今後の治療の計画などについて20〜30分程度を費やすのが一般的です。これが健康保険の範囲内でおこなわれる通院精神療法です。この「治療のための話し合い」は、「その人の問題をカウンセリングによって調整していく」といったような精神分析的な治療とは異なります。治療の方針が定まり、薬物療法による治療が軌道にのれば、毎回の診療に要する時間が5分から10分程度になるのは、内科の慢性病などと同様です。「初診の時だけ丁寧に聞いてくれたがあとは3分診療だ」と不満を感じる人もいるかもしれませんが、これが、精神科の保険診療の限界です。
ではもっと十分に話を聞いてもらいたいという場合はどうしたらいいでしょう。通常の治療の過程で、一度精神科医とじっくり話してみたいと思う場合は、その気持ちを伝え時間を予約すればいいでしょう。
もっと根本的な話し合いによる治療を望む場合には、臨床心理士のサポートが必要となるでしょう。臨床心理士は精神病院に勤務している場合と、独自に臨床心理士の診療所を開設している場合があります。
精神科医が、病気を治療するために医療を提供するのに対し、臨床心理士は、その人の人格的成長をうながし、人間関係を円滑にするための環境を整えることを支援します。臨床心理士のおこなうことは医療行為ではないため、健康保険は適用されません。
また精神科医でも、保険外の診療つまり、自費で精神療法をおこなう医師もいます。カウンセリングの自費診療は1時間1万円〜1万5千円といわれています。
また、精神病院のなかにも、臨床心理士のいる病院もあります。精神病院のなかの臨床心理士は、担当医が心理テストやカウンセリングが必要だと判断した場合に、心理学の専門家としての立場から治療に参加し、医師やソーシャルワーカーなど他職種と連携しながら、チーム医療をおこないます。精神病院内で、臨床心理士のカウンセリングを受ける場合には、費用も保険診療の範囲内でおこなわれる場合が多いようです。
どんな治療が適切なのかは、専門家と話し合いの上、総合的に判断する必要がありますが、もし臨床心理士によるカウンセリング的な治療を求めている場合には、その精神科医療機関に臨床心理士がいることや、治療をうけるためのシステムをあらかじめ知っておくことが必要です。また開業している臨床心理士のクリニックに、自費で通院するのも一つの方法です。
2001年5月21日
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