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最初に利用したい公的な相談窓口
青少年の問題だと考えられていたひきこもりが、学生だけでなくビジネスマンや主婦の間でも、深刻な問題となっていることが連日報道されています。
ひきこもりとは、自分の生き方について深く悩んだり、対人関係に困難さを感じるといったことを原因に、社会に出ることにおっくうさや怖さを感じ、家に閉じこもり、周囲とのコミュニケーションを断ってしまうことです。最近は、青少年については、各地に不登校の若者たちのたまり場や、NPO法人などの支援組織もできてきています。
ひきこもりと一口にいっても、その原因は実にさまざまです。人間関係など環境的な要素が大きい場合と、精神の病気が疑われる場合、また、この2つが相互に絡み合っている場合があります。
相談先にも、医療的なものから、気楽に行ける福祉的なたまり場のような所まで、さまざまなタイプの場があるのですが、精神医療的なアプローチが有効な場合もあります。精神科の病院やクリニックの中でも、診察だけでなく、デイケアというプログラムを用意しているところもあり、ここで同じような悩みを抱える人たちの自助グループのミーティングなどをおこなっている病院もあります。
ひきこもりの原因となっていることが、どんな種類の問題なのか、判断する時点から、精神保健福祉の専門家の知識を活用するというのも一つの方法と言えるでしょう。
ひきこもりを、精神の健康という観点から相談したい、という場合のことをここではお話ししていきます。
精神の健康の問題について相談できる公的な窓口には、市町村の保健センター、保健所、都道府県の精神保健福祉センターなどがあります。
特に各都道府県にある精神保健福祉センターは全国に53施設あり、精神保健福祉に関する総合技術センターの機能があります。ここは、精神科医、精神科ソーシャルワーカー、臨床心理士、保健婦など、専門スタッフがそろっているのが特徴です。アルコール依存症などの嗜癖問題や、老人性痴呆など、メンタルヘルスを総合的にカバーしており、最近は特に思春期特有の心の問題に力を入れている県も増えています。
精神保健福祉の問題に限らず、役所の相談窓口にいくのはなんとなく抵抗があるかもしれませんが、最初の窓口として一番偏りのない情報があるのは、やはり行政の窓口です。
ここで最初に相談に応じてくれるのは、保健婦や精神保健福祉相談員といった専門家の人たちで、問題の質をある程度みきわめ、どんな対応の選択肢があるのかについて相談に載ってくれるはずです。
公的な相談窓口の人々は公務員ですので、特定の医療機関を推薦することは立場上しませんが、聞き方にちょっとしたコツがあります。
精神病院や、心療内科、精神科クリニックといった医療機関を探すときに、例えば「○○駅の近くのクリニックを教えてほしい」「女医さんのいるクリニックを」「思春期の相談にのってくれるカウンセラーがいる病院を」「身体疾患もあるので、精神科のある総合病院を知りたい」といったように具体的な希望や質問を相談者側が用意しておけば、いろいろな情報を教えてもらえるはずです。
また相談に行く時には、その人の簡単な生育歴や、過去の病歴、家族構成、相談にきた経緯などを時間軸にそって簡単にまとめたメモを持っていくのも有効です。
思いつくままに漠然と悩みを訴えるのではなく、問題点を整理し、相談窓口で、何を援助して欲しいのかをはっきりさせてから出かけましょう。
相談窓口のアドバイスを受けて実際にその医療機関に行った場合は、受診後に担当者に電話で簡単な報告をしておきましょう。後になって医療のことで困ったり、迷ったりした時に、経過が伝わっていればいろいろ助けてもらえるはずです。
2001年4月23日
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