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精神医療の人員は一般医療の3分の1
「うつは心の風邪です」
こんなコピーがよく聞かれるようになり、日本の精神医療は、この約20年で患者を隔離収容する閉鎖的なものから、開放型地域医療へと大きく変化しました。私たちは、誰でも気軽に精神科の外来に通院し、入院する場合も適切な病院さえ選択すれば、短い入院で、早く退院して普通の生活ができるのです。精神科の医療従事者や患者の意識は、内科や外科の医療と何ら変わらないものになりつつあります。
この一方で、新聞やテレビで精神病院の不祥事がよく報道されるのも事実です。不祥事の原因は、病院による患者さんへの人権侵害によるものも多いのですが、直接的な原因は、精神医療界の人手不足にあることは案外知られていません。
精神医療は、医者、看護婦ともに一般医療の3分の1でいいと定められています。これは、精神病の人は収容するしかないとされていた昭和33年の政策で、安く、たくさん収容所を建てる必要があったことを背景に決まりました。
たとえば、一般医療では医者1人に入院患者16人を受け持ちますが、精神科では、精神科医1人で48人を受け持っています。看護者も、一般医療では1人が入院患者3人を担当する計算ですが、精神科は6人を受け持っています。また入院患者1人あたりの面積も一般医療の6.4平米に対して、精神科では4.3平米と小さく、病院のアメニティでも人手でも差がついているのが現状です。
これは、精神科の医療が高度な検査機器などを必要としない医療であるがゆえに、現代医療の中では採算が取りにくいものだからです。しかし、精神科は医療に従事する医者や看護婦、臨床心理士やソーシャルワーカーなどの人手こそが高度な検査機器にかわる治療の道具なのです。精神医療の特性がもっと認められ、医者や看護者などが一般医療並みに増えれば、精神科の治療効率ももっとアップするに違いありません。安心してかかれる精神医療のためにも、精神科に従事する人手が増えて欲しいものです。
2001年4月16日
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