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医療訴訟事件年間3000件の現実
昨今、マスコミをにぎわす医療ミス。近年の統計では、日本での年間訴訟件数は3000件を超え、患者側の勝訴、つまり医療ミスと裁定された事件が45%に達している。幸いにも事件にまでは至らない「ヒヤリ」や「ハッ」を加えたら、発生件数はこんなものではないだろう。
患者にとって、もっとも許せないのは、患者の取りちがえや薬の間違いといったヒューマンエラーだが、こうした常識では考えられないエラーが起きる背景には、合理化、省力化という名前のもとに、大幅にカットされた医療スタッフ構成の貧弱さが指摘される。病院側は「現在の診療報酬制度では、これ以上の人員配置はできない」というが、人命にかかわるサービス業ということを念頭におけば、理由にはならない。
日本の病院の
患者一人あたり平均医療職員数は
アメリカの四分の一
医師、看護婦といった医療職員の患者一人あたりの数は、日本では1.5人、アメリカは5.5人が平均という実態を見ると、単純に比較できるものではないとしても、日本の人数は「経営先行、人命尊重後回し」と言わざるをえない。患者一人にあたる医療スタッフが多ければ、チェック機能も働き、ヒューマンエラーを未然に防ぐことにつながる。経費節約は結構なことだが、その見返りに医療ミスが増えるのでは、サービス業の基本がおろそかにされていると言わざるをえない。
医療機関は何を節約し、何を削ってはならないかを、人命にかかわるサービス業の視点から見直してもらいたい。
2001年4月9日
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