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腎機能が低下すると血液中の尿素窒素が増加
心臓から送られてきた血液に含まれる余分な水や老廃物は、腎臓でこし分けられて尿になり、膀胱を通して体外に排出されます。この働きのおかげで、私たちの血液は成分を一定に保つことができています。また、腎臓では、体内を弱アルカリ性に保つために、血液中の酸性物質やアルカリ性物質を尿中に棄てたり、血圧を調節する酵素を分泌します。こうした重要な役割をする腎臓の機能のチェックも必須です。
尿素窒素(BUN)とは、血液中の尿素に含まれる窒素分のことで、たんぱく質の最終的な老廃物です。腎臓の働きが正常であれば尿素窒素は尿の中に排出されますが、働きが低下していると排泄されずに血液中にとどまるので、尿素窒素量は増加します。腎機能の低下のほか、高熱ややけど、胃腸管の中が大量に出血したときなどでも増加します。
正常値は8〜20mg/dl。高値では腎臓疾患、脱水症、尿管閉鎖、低値では肝硬変、激症肝炎、多尿などが疑われます。
痛風になると高値になる尿酸
筋肉が収縮するときに必要なのがクレアチンで、それが使用されるとクレアチニンと呼ばれる老廃物になり、血液によって腎臓に運ばれ、尿中に排出されます。腎機能が低下するとクレアチニンの尿への排出が減り、その分、血液中のクレアチニン量が増加します。このため、血液と尿のクレアチニンを同時に測定して比較すると、一定時間内に腎臓がどれだけクレアチニンを処理しているかを推定することができます。正常値は、0.6〜1.3mg/dlで、成人では女性より男性のほうが高値を示します。高値は腎不全、急性糸球体腎炎、尿毒症などの腎機能低下が考えられ、低値は尿崩症、筋ジストロフィーなどが考えられます。
痛風になった人のほとんどが高くなるのが尿酸値です。私たちは毎日新しい細胞をつくり、古い細胞を分解しています。このとき、細胞中の核酸も分解され、尿酸ができます。痛風は尿酸の合成量が多すぎたり、排泄量が少なすぎたりして血中の尿酸が増え、それが関節などに沈着して起きる病気のことです。尿酸の3分の2以上は腎臓から尿中に、残りは便や汗と一緒になって体外に排泄されます。そのため、尿酸値が高い場合は痛風のほかに、腎不全の可能性もあります。正常値は男性3.7〜7.6mg/dl、女性2.5〜5.4mg/dlです。
健康人は一定の濃度に保たれている電解質
私たちの体重の約60%は水分です。この体液の中には、電解質成分が溶け込んでいて、神経刺激の伝達、筋肉の収縮、止血など、体のさまざまな生理作用に深く関わっています。健康なときは必要に応じて電解質が排泄されたり、逆に排泄がストップされたりして、体液の電解質の濃度は常に一定に保たれています。ところが体に何らかのトラブルが生じると、特定の電解質の濃度が変化します。
たとえば、血清カリウム値が正常値(3.5〜5.0mEq/l)より高い場合は腎不全やアジソン病など、低値だと原発性アルドステロン症などが疑われます。カルシウムは副甲状腺ホルモンなどによって調節されていて、カルシウム値が高いときは副甲状腺機能亢進症や多発性骨髄腫など、低値だと副甲状腺機能低下症や骨軟化症、腎不全などが考えられます。正常値は8.4〜10.2mg/dlです。また、カルシウムとともに無機リン値を測定すると、内分泌や骨代謝の異常がチェックできます。正常値は2.5〜4.5mg/dlで、高値だと腎不全や副甲状腺機能低下症が、低値のときは副甲状腺機能亢進症、ビタミンD欠乏症などが疑われます。
正常値
| BUN(尿素窒素) |
6〜20mg/dl |
| クレアチニン |
0.6〜1.3mg/dl |
| 尿酸 |
男性 |
3.7〜7.6mg/dl |
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女性 |
2.5〜5.4mg/dl |
| カリウム |
3.3〜4.8mEq/l |
| カルシウム |
8.7〜10.1mEq/l |
| 無機リン |
2.5〜4.3mEq/l |
*注 検査の正常値・基準値は絶対的なものはありません。記事中にあげたデータは臨床で使われているものの一例です。
2001年9月10日
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※この原稿は臨床検査技師が監修しています。