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血液がサラサラかどうかがわかる総コレステロール値
血液を遠心分離器にかけると赤血球などの有形成分と血清に分かれます。その血清には臓器から出たいろいろな成分が含まれています。その量を調べることによって、どの臓器に問題があるか、どんな病気なのかを判定できます。
「血液がドロドロ状態」とか「血液がサラサラ」という表現を最近よく耳にします。血清に含まれる脂質の量により、血液が“ドロドロ”あるいは“サラサラ”になるのです。脂質は、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸に大別されますが、この中で健康に大きく影響を及ぼすのがコレステロールと中性脂肪です。
コレステロールは細胞膜をつくり、その弾力性を維持するのに重要な働きをしますが、増加しすぎると血管の内壁に沈着していき、血管が狭くなり動脈硬化を引き起こします。さらに、高血圧や心筋梗塞、狭心症などの原因にもなります。逆に少なすぎると血管壁が弱くなって脳卒中などの危険が高まります。健康な成人では、総コレステロール値が150〜220mg/dlが適正値とされています。
善玉コレステロール値は高いほどよい
コレステロールや中性脂肪は水に溶けないので、肝臓や小腸で親水性のリポたんぱくに結合して体の各所に運ばれていきます。リポたんぱくは粒子の比重によって、VLDL(超低比重リポたんぱく)やLDL(低比重リポたんぱく)、HDL(高比重リポたんぱく)など5種類に分類されます。このうち、定期検診や人間ドックの検査対象となるのがHDLで、血管や組織にたまった余分なコレステロールを回収し、肝臓へ送り返す働きをするため、善玉コレステロールと呼ばれています。HDLは過去数日間の食事の内容や量には、ほとんど影響を受けません。検査値の異常は一過性のものではなく、慢性的なからだの変調を意味します。したがってHDLが少ないと、血管の壁にたまったコレステロールが十分に回収されないため、動脈硬化の危険性が高まります。男性35〜82mg/dl、女性39〜93mg/dlがHDLの正常値です。
食物中の糖質、炭水化物、動物性脂肪などを原料に肝臓でつくられ、エネルギーとして消費されるのが中性脂肪で、あまると皮下脂肪として蓄積されます。中性脂肪が増えるとHDLが減少するため、動脈硬化が促進されます。中性脂肪は36〜130mg/dlが正常値です。食事の影響を受けやすく、数値が大きく変動するため、通常、早朝空腹時に採血して検査します。
過去の血糖状態がわかる糖化ヘモグロビン検査
糖尿病のチェックに欠かせないのが、血液中のブドウ糖濃度を調べる血糖検査です。ブドウ糖は、食べ物として体内に入った糖質が腸で消化・分解されることによりつくられます。普通、血糖値が高くなると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げるように作用します。しかし、インスリンが分泌されなかったり、分泌されたとしてもその量が少なかったりすると、血糖値は正常な範囲(空腹時70〜110mg/dl)を超えて高くなります。
血糖値は分刻みで変化を続けます。そのため、1回の検査でわかることは、その瞬間の血糖の状態です。そこで、もっと長い期間の血糖の状態を知るため、最近では糖化ヘモグロビン検査がおこなわれるようになっています。
血糖値が高いと、ブドウ糖は血液中のたんぱく質と結合しやすくなります。たんぱく質の一種、ヘモグロビンの全体のうち、ブドウ糖と結合したグリコヘモグロビン(HbA1c)がどのくらい占めているかを調べるのが糖化ヘモグロビン検査です。ヘモグロビンの寿命は120日なので、HbA1cの割合が高いと、過去1〜3カ月は高血糖状態が続いていたことを示します。正常値は4.3〜5.8%です。
| 適正値 |
コレステロール |
150〜220mg/dl |
| 正常値 |
HDL |
男性 |
35〜82mg/dl |
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女性 |
39〜93mg/dl |
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中性脂肪 |
36〜130mg/dl |
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血糖(空腹時) |
70〜110mg/dl |
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HbA1c |
4.3〜5.8% |
*注 検査の正常値・基準値は絶対的なものはありません。記事中にあげたデータは臨床で使われているものの一例です。
2001年9月3日
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※この原稿は臨床検査技師が監修しています。