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Special Edition
  定期健診や人間ドックの検査データをチェックしておこう 第3回
  一般血液検査(その1)
血液検査は、すべての検査の基礎

 血液検査は、定期検診や内科の初診時におこなう基礎検査のひとつで、すべての検査の土台になります。血液は体内を循環して、栄養分や老廃物、ホルモン、そして熱までも運ぶので、採血された血液には膨大な情報が含まれているからです。
 血液検査には、血液の成分や機能を調べる一般検査、血液を遠心分離機にかけて上澄み液の血清と沈殿物に分離させ、血清を調べる血液生化学検査、血液中にそれぞれの内分泌腺から分泌されるホルモンを測定するホルモン検査、細菌やウイルスの抗体を調べる血清学検査の4つがあります。こうした検査を通して、特定の臓器に異常がないかをチェックし、病気の早期発見の手がかりを得たり、予防に役立てたりします。

血中の酸素の運搬をする赤血球

 赤血球は、肺で受け取った酸素を全身に運ぶ働きがあります。赤血球数の正常値は、男性で1μl(=マイクロリットル)あたり427万〜570万、女性で376万〜500万で、これより数値が低くなるときは貧血です。数値が高い場合は、真性多血症が疑われ、血液がどろどろして、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。
 赤血球内には、ヘモグロビンという血色素が詰まっています。血が赤いのはこのためで、これが酸素と結びついて、酸素を運搬します。このヘモグロビン量の正常値は、男性で、1dlあたり13.5〜17.6g、女性で11.3〜15.2gです。この数値が低い場合は、貧血のほか慢性関節リウマチ、白血病が疑われ、高い場合は、真性多血症が考えられます。
 また、血液を分離すると、赤血球、白血球、血小板からなる血球層ができます。赤血球の層が血液全体に占める割合をパーセント表示したものが、ヘマトクリット値です。正常値は男性で39.8〜51.8%、女性で33.4〜44.9%。数値が低い場合は貧血、高い場合は真性多血症が考えられます。

検査値を組み合わせて貧血のタイプを知る

 貧血傾向がわかったときに、どんなタイプの貧血かを知るために、赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリットの数値を組み合わせて、鑑別します。
 赤血球数とヘマトクリット値から計算する平均赤血球容量は、赤血球1個あたりの容量をあらわし、正常値は男性で82.7〜101.6fl(=フェムトリットル)、女性で79.0〜100flです。高い場合は大球性貧血で悪性貧血や葉酸欠乏性貧血が、低い場合は小球性貧血で、鉄欠乏性貧血、慢性出血性貧血が疑われます。ヘマトクリット値とヘモグロビン量からは、平均赤血球ヘモグロビン濃度や平均赤血球ヘモグロビン量がわかります。平均赤血球ヘモグロビン濃度の正常値は男性で31.6〜36.6%、女性で30.7〜36.6%です。平均赤血球ヘモグロビン量の正常値は男性で28.0〜34.6pg(=ピコグラム)、女性で26.3〜34.3pgです。数値が高ければ高色素性貧血、低ければ低色素性貧血です。これらを組み合わせると、貧血のタイプがはっきりします。平均赤血球容量と平均赤血球ヘモグロビン濃度がともに低いときは鉄欠乏性貧血、平均赤血球容量と平均赤血球ヘモグロビン量がともに高いと、悪性貧血が考えられます。

単位について
μ(マイクロ)やf(フェムト)などは10の整数倍を表す接頭語です。
d(デシ)10のマイナス1乗、つまり10分の1
例)1dl(デシリットル)は1リットルの10分の1=100ml、100ccという事になります。

 デシ 10のマイナス1乗 1/10
 センチ 10のマイナス2乗 1/100
 ミリ 10のマイナス3乗 1/1,000
μ マイクロ 10のマイナス6乗 1/1,000,000
 ナノ 10のマイナス9乗 1/1,000,000,000
 ピコ  10のマイナス12乗 1/1,000,000,000,000
 フェムト 10のマイナス15乗 1/1,000,000,000,000,000

これらの接頭語が単位につきます。
長さは m(メートル)
重量は g(グラム)
容量(体積や容積と同じ意味と考えてかまいません)は l(リットル)

*注 検査の正常値・基準値は絶対的なものはありません。記事中にあげたデータは臨床で使われているものの一例です。

次回は「一般血液検査(その2)」です。


2001年8月20日

※この原稿は臨床検査技師が監修しています。

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