|
日本には、人間に対して危険な有毒グモはさほど多くありません。昔から日本にいるカバキコマチグモのほか、最近外国から入ってきたとされるセアカゴケグモがいます。
●カバキコマチグモ 〔フクログモ科〕
人間に対する毒性・攻撃性があるクモで、昔から日本にいるのは、このクモくらいです。
平地や山地にすみ、本来は野外にいるクモですが、まれに家の中に侵入することがあります。ススキなどのイネ科の葉をまるめて巣をつくり、その中に卵を産み、産卵期から育児期の、5月〜8月頃に被害がみられます。巻いた巣を開いて噛まれるケースが多く、よくわからずに好奇心から巣をいじってしまわないよう、特にお子さんには注意してあげてください。
【特徴】
・色)体は茶褐色、上下のあごと下唇部は黒色
・体長)雄3〜4mm、雌8〜10mm程度
【被害は】
噛まれると焼かれたようなするどい痛みがはしり、赤くなって腫れてきます。水泡や潰瘍をつくることもあります。症状には個人差があり、人によってはショック症状を起こす場合もあります。
【応急処置】
抗ヒスタミンを含むステロイド軟膏を塗り、腫れがひどいときは水で湿布します。重症の場合は、発熱や頭痛、嘔吐、ショック症状などが起こりますので、病院を受診しましょう。
●セアカゴケグモ 〔ヒメグモ科〕
もともとは外国のクモと考えられていますが、1995年に大阪湾の周辺と四日市で発見され、2001年には大阪府内23市町で生息が確認されています。大阪府では、花壇のブロックの穴の中、墓石のすき間、側溝蓋の下、空き缶の中などで発見されました。日当たりが良くて、地面のある広い場所であれば、コンクリート建造物や器物のあらゆる窪みや穴、裏側、隙間などに巣をつくることができます。
【特徴】
・色)全体的に黒色で、背中に赤いラインがある
・体長)雄8〜10mm、雌12mm程度
【被害は】
素手で触らない限り、噛まれることはほとんどありません。噛まれると、チクリとする痛みがあり、赤く腫れ、通常数時間から2〜3日で治りますが、神経毒をもつため、めまいや寒気、吐き気、呼吸の乱れなどの全身症状が出ることもあります。小さいお子さまが噛まれた場合も要注意です。
【応急処置】
患部を水でよく洗い、病院を受診しましょう。
<参考文献>
『知っておきたい アウトドア危険・有毒生物安全マニュアル』東京医科歯科大学助教授 篠永哲【監修】 学研
『アウトドア 緊急ハンドブック』川崎医科大学救急医学教授 救急部・高度救命救急センター部長 小濱啓次【監修】 小学館
共同通信2001年11月1日ニュース
【前のページに戻る】
2002年6月10日
|