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午前中はリラックスして過ごす
定年退職された方々の中には、生活のリズムを崩さぬようきちんと毎朝定刻に起床される方も多いかと思います。大変結構なことですが、午前中、とくに起床直後にあまり張り切りすぎるのは、心臓や血管にとってちょっと迷惑なのです。
人間は夜眠っているときには血圧が下がっているのですが、起床に向けて本人も気づかぬうちに少しずつ血圧が上がってきます。これ自体は正常な反応なのですが、目が覚めた瞬間にいきなり体活動量を増やしたり、精神的に張り切ると、交感神経という神経が過剰に活発化し、血圧の過度の上昇や、心臓の仕事量を増やしてしまいます。その結果、脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性が増えるおそれがあるのです。
ですから、起床して1時間くらいは新聞でも読みながらゆったりと過ごし、布団上げなどはその後にした方が良いでしょう。また、朝、運動するなら散歩にすべきです。ジョギングは避けたほうが賢明です。できれば、ゴルフも早朝のスタートは避けたいものです。
配偶者と同じ部屋で眠る
昼間に発症する心筋梗塞は、本人の訴えを家族がすぐ耳にできるので発見も早いことが多いですが、問題は、就寝中に発症した心筋梗塞や脳卒中です。夫婦が別の部屋で眠っていると夜間に発症したこれらの症状の発見が遅れますから、高齢になったらできるだけ同じ部屋で眠るべきでしょう。夫婦が同じ部屋で眠っていたため夫の異変に妻が朝一番で気づき、大事に至らなかったという患者さんを私も見たことがあります。
配偶者のいびき等が気になって眠れないときは、病院で睡眠薬や精神安定剤の相談をしてみてください。
夫婦生活はどうすべきか
数年前に札幌医科大学がおこなった調査によれば、50代男性の性生活は「月に1〜2回」が平均、80歳代でも「月に1回」という男性がおよそ15%いたといいます。高齢者になって夫婦生活があることは、恥ずかしいことではありません。
しかし高齢になると、心臓や血管に与える負担も考えなければなりません。具体的には、階段を2階まで上れないほど心臓が弱っている方、最大血圧が170mmHg以上の方は、性交渉を避けた方が良いでしょう。性交のみが夫婦生活ではありません。これまでより肌の触れ合いそのものを大事にしてみるなど、別のかたちで夫婦生活を工夫してみるとよいでしょう。
性交渉中の死亡(いわゆる腹上死)の大半は浮気の最中に起きています。これは慣れない体位で性交渉することで体や心臓に負担をかける上に、精神的な興奮が心臓や血管に悪影響を与えるからだと考えられます。配偶者と無理のない楽な姿勢で楽しむようにしてください。
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