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「粗食」ってどんなもの?
日本でいう粗食とは「日本人が長年にわたって食べ続けてきた伝統食」のこと。食生活の欧米化が進み、脂質やたんぱく質の摂取が増えて豊かになったはずの食生活が、カロリーオーバーで「新しい栄養失調」と多くの肥満を生んでいます。白米や白いパンなどの精製・加工食品の普及で、日本人が昔から食べてきた食材は減り、ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素が不足している現状から、日本の伝統食を見直そうという「粗食ブーム」が起こりました。現在、お料理の本でよくみかける「粗食」とは、次のようなものとしてとらえられ、ダイエット食としても注目されています。
<粗食とは>
1.ご飯、味噌汁、漬物を基本とする食生活である
この3品の組み合わせは、鎌倉時代から800年以上も続いているもの。これに、季節の野菜、種実、海藻、魚介類などの副食をプラスします。
2.毎日食べられる食事で、特別のものではない
特別なメニューは不要です。毎日食べても飽きない、当たり前の食事こそ日本人に合う食事なのです。
3.季節の食材を、風土によってはぐくまれてきた方法で味わう食生活である
伝統食は、そこに生きる人が工夫を重ねて生み出した利にかなった料理。「FOOD=風土」であり、その土地に合った無理のない食生活をするのが理想です。
「粗食」の第一歩は、まず、ご飯を食べることから。ご飯はどんな副食とも相性がよく、ご飯を主食にすれば、旬の素材が副食として食卓に並ぶようになります。ラーメンやパンには季節感はなく、副食も必要ありません。
ご飯の次は味噌汁です。味噌は良質のたんぱく源であり、旬の野菜をふんだんに使った具で、栄養の知識がなくても、バランスのよい食生活が実行できるのです。
不老長寿のカギは「粗食」かも
〜米国の最新遺伝子研究結果
米国のカリフォルニア大のスティーブン・スピンドラー教授らがおこなったマウスの実験によると、生後間もなくから1週間に摂取カロリーを95キロカロリー(*)で育てた場合、寿命は最長42〜43ヶ月だったのに対し、カロリーを半分にしたところ、60ヶ月程度まで長生きをすることがわかりました。カロリー制限が寿命を延ばすことは酵母や線虫などでも確められており、好きなだけ食べさせた場合の7割に留めるのがいいそうですが、重要なのは、カロリーだけを減らしてたんぱく質やビタミンなど他の栄養素は必要量とることだそうです(asahi.com健康ニュース2001年12月8日記事より)。
「粗食」だからと、むやみやたらに量を減らせばいいというわけではないのでご注意を。
*マウスは通常1週間に95キロカロリー前後のエサを食べます。
「粗食の過食」で逆太りしてしまうケースも
粗食ダイエットがブームになっているなか、逆に粗食の食べ過ぎで太ってしまうケースも年々増えています。たとえば、豆腐や青魚が健康にいいと聞くと、それらをたくさん食べ過ぎて、摂取カロリーがオーバーになってしまうのです。武庫川女子大学の栄養クリニックが50〜60代の主婦の方を中心に開いたダイエット講座では、毎食の前に豆腐一丁を食べていた方もいたとか。実は、それは豚の赤身肉200グラムと同じ約300キロカロリーもあったのです(2001年2月27日朝日新聞より)。
テレビや雑誌、インターネットなどで「〇〇が体にいい」という話はよく聞きますが、体のためになるからと食事にあれこれ加えても、結局総カロリーがオーバーになってしまっては意味がありません。また、カロリーオーバーでなくとも、特定の食品ばかり食べていては、栄養バランス上好ましくありません。
「粗食」を実行しているのにやせないという方は、今一度総量オーバーになっていないか、チェックしてみる必要があるでしょう。
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※この原稿は管理栄養士が監修しています。