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がん治療最前線 第3回
日本でもっとも患者数が多い胃がん


胃がん患者、死亡者は減ってきている

 胃がんはひところはがんの死因のトップでしたが、近年は低下傾向にあります。これは胃がん検診で早期発見が普及したことと、治療技術も格段に進歩したことが原因です。現在の5年生存率は50〜60%です。
 また食生活の欧米化、高血圧予防のための減塩傾向も効果があり、患者数自体も減少傾向にあると考えられます。

 

胃がんの種類、特徴、症状

 胃がんは、病巣によっていろいろな型があり、病期によっての分類もできます。おもに早期がんと進行がんとに分けられます。粘膜と粘膜下層までのがんは早期胃がんといい、それよりも深い場合は進行がんと呼ばれます。早期胃がんは、この時期に発見できれば、外科手術でほとんどが治ります。胃の周りにあるリンパ腺への転移は10%以下です。

胃がんの病期 イメージ

 早期の場合には症状もほとんどなく、健康診断などで偶然見つかることがほとんどです。
 進行がんになると、リンパ腺はもとより、血管を通じて肝臓、肺などの多臓器に転移する可能性があります。どの段階で治療できるかが生死にかかってきます。がんが進行して広い範囲に転移してしまった状態での5年生存率は、50%以下という厳しい現状です。
 進行がんの症状は、胃の痛み、嘔吐、おなかにしこりがある、便が黒ずむなどのサインがあります。胃炎や胃潰瘍とも共通する自覚症状ですが、検査すればがんかどうか判明します。

 

胃がんの原因

 厳密にはいまだ解明されていませんが、遺伝的な要因プラス外的刺激が加わって発症するようです。胃の粘膜が刺激を受け、変化して発生します。胃炎や胃潰瘍から生じる場合も多いです。
 研究によると、遺伝子の異常と胃がんの発症は高い確率で証明されています。
 なお、塩分は胃に対する刺激物として、早くから危険性が指摘されています。また、喫煙、食物の焦げも胃がんを引き起こす要因と考えられています。さらに、最近ピロリ菌の感染が誘因になっている可能性が示唆されています。

 

胃がんになりやすい人

 50歳以上の人、塩分過多の食生活を続けてきて人、熱い食べ物をよく食べる人や、早食い、大食の人は胃がんのリスクが高いとされています。喫煙やアルコールの大量摂取は胃炎や胃潰瘍の原因となるので、ひいては胃がんにもなりやすいということになります。
 また身内に胃がんにかかった人がいる場合にも注意が必要です。


次回は「胃がんの検査と治療」です。

2004年3月15日

※この原稿は外科医師が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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