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がん治療最前線 第2回
肺がんの検査と治療


肺がんの検査CT検査 イメージ

 まず胸部X線撮影と喀痰検査が行われ、がんの疑いがあれば、CT検査、MRI(磁気共鳴画像)検査、気管支内視鏡検査、病変部の組織片を採取する組織検査によって確定診断を行うことになります。特に、CT検査は、早期肺がんの発見率が高いとして最近注目されています。

肺がんの治療法あれこれ

 治療法は、(1)手術療法、(2)放射線療法、(3)化学療法、(4)その他の療法、の主に4つです。

(1)手術療法
 がんを外科手術で取り除くことは、一番確実な治療になります。がんの拡がりが限局していて病巣を全部取り除ける場合で、患者の体力が手術や麻酔に耐えられると判断されたときに行われます。近年は手術の技術や麻酔の技術が向上したため、高齢であっても安全に手術ができるようになりました。
 ただし、肺がんは転移しやすいがんであるため、がんが他の臓器に転移していないことが条件です。また、肺気腫や慢性気管支喘息などで呼吸機能が低下していたり、心臓疾患や糖尿病などの合併症を持っていたりする患者さんにとっては難しい選択となります。
 現在、ごく初期の肺がんなら、体の負担が少ない内視鏡手術で済む場合もあります。しかし、一般に肺がんの手術は大手術となり、回復までには数週間から数ヵ月が必要になります。
 また、転移と再発を防ぐために、がんの進行の度合いによっては、手術の前後には放射線治療や化学療法を併用することもあります。

(2)放射線療法
 X線やガンマ線、その他の放射線をがん病巣に向けて照射して、がん細胞を殺したり、縮小させたりするものです。これはがんが拡がっているために手術できないときや、化学療法の効果が出ていないときに選択されるものです。他の治療法と併用することもよくあります。
 ただ、放射線療法には副作用が出やすく、1カ所にかけられる放射線の量に制限がある、という難点があります。

(3)化学療法
 抗がん剤を血管注射か飲み薬で投与します。血液にのって全身に行き渡るため、やはり副作用が問題になります。がん細胞を殺そうとする薬は健康な細胞にもダメージを与えることになるからです。吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢などの副作用がありますが、以前に比べて副作用を抑える薬の機能が向上したため、副作用の程度が軽くなりました。しかし、間質性肺炎など命にかかわるような副作用もあり、医師の注意をよく守ることが大切です。

(4)その他の療法
 内視鏡を使うレーザー治療が有効な場合もあります。
 その他、遺伝子治療や免疫療法など、いろいろ試みている段階ですが、決定的な方法はいまだ見つかっていないようです。
 全身状態やがんの種類、進行の度合いによってベストな治療方法は患者さんごとに異なります。治療については主治医とよく相談し、納得がいかない場合はセカンドオピニオンも活用して、治療法を決めましょう。


次回は「日本でもっとも患者数が多い胃がん」です。

2004年3月8日

※この原稿は外科医師が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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