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PSA測定や直腸診などでがんを発見する
前立腺がんと前立腺肥大症の自覚症状が似ているため、がんかどうかの判断は、医師の診断が頼りです。医師はがん発見のために、前立腺肥大症の診断と同様、直腸の中に指を入れて、直腸の壁越しに前立腺の状態を探る直腸診を行います。自覚症状の現れない小さいがんでも、この直腸診で見つけられることが多く、現在のところ、もっとも有効な診断方法とされています。直腸診とともに必ず行われるのが、PSA(前立腺特異抗原)を用いた腫瘍マーカー検査です。さらに補助的診断として、最近では超音波やMRIなどの医療機器を用いた検査が行われます。
これらの検査結果から前立腺がんが疑われると、病変の一部をとって顕微鏡で調べる生検を行い、診断を確定します。前立腺がんが確定した場合、骨へ転移しているかどうかを調べるために、がんの転移により侵された骨に集まる放射性同位元素を静脈に注射して撮影する骨シンチグラフィーが行われます。
治療法は主に3種類
治療は、前立腺がんのステージ(臨床病期)に対応して方針が決められます。
基本的治療は、[1]ホルモン療法、[2]外科(手術)療法、[3]放射線療法の、大きく3つに分けることができます。
ホルモン療法は、前立腺がんが男性ホルモンによって増殖することから、抗男性ホルモン薬を投与し男性ホルモンが前立腺がんに作用するところでブロックさせたり、男性ホルモンの分泌を抑制したりする薬などを用いるものです。かつては、男性ホルモンを製造する睾丸を除去する治療法が盛んに行われていましたが、男性自身の象徴を除去することに抵抗があり、最近はこの治療法は限られた人にのみ適応されています。
手術による治療では、早期がんの場合、前立腺全摘出手術が第一選択となります。前立腺のすぐそばを勃起の神経が通っているため、この手術によってそれらが切断され、勃起障害(インポテンス)を引き起こすケースがあります。そこで、最近では、神経を切断しないで残す神経温存手術が行われるようになっています。
そのほか、前立腺肥大症で用いられるTURP(経尿道的前立腺切除手術)が施されることもあります。また、腹腔鏡という内視鏡を使って前立腺を摘出する治療法も一部の施設で行われています。
なお、がん細胞に放射線を照射する放射線療法とホルモン療法はすべてのステージに適応されます。
前立腺がんの家系の人は特に注意
前立腺がんは早期に発見すれば、ほぼ100%の治癒が望めます。しかし、初期症状を捉えるのが難しく、発見したときには、かなり進行しているケースも多いので、50歳以上の人は、1年に1度は定期検査で前立腺がんの早期発見に努めたいものです。前立腺がんは遺伝性があるといわれています。家族や血縁者に前立腺がんがみられる人は、ぜひ早めに検診を受けるようにしてください。
2003年9月29日
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