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50歳以上では、5人に1人が
排尿の異常に悩む
「どうも最近、夜中におしっこに起きることが多くて…」「尿の切れが悪くて困っている」。中高年の男性にとって、他人事ではすまされない症状ではないでしょうか。50歳以上では5人に1人が、このような排尿に関する異常があるという報告があるほどです。
この排尿の異常は、最近とくに増えてきている前立腺肥大症の代表的な症状です。日本では65歳以上の前立腺肥大症の患者は120万人(10万人に1人)ぐらいいるといわれています。また、年間4万5000〜6万人が手術を受けています。
前立腺関係の病気には、肥大症のほかに最近わが国でも急激に増えている前立腺がんがあります。
50歳以上の人の前立腺関係の病気が増えている原因として、寿命が延びたことや食生活の欧米化が進んだことが指摘されています。
前立腺の病気に対応するためにも、まず前立腺とはどういうものか、その知識を身につけておきましょう。
男性だけが持っている精液を作る生殖器官
前立腺は膀胱の直下にあり、背面は直腸に近く、尿道を囲むように存在しています。肛門の近くにあり、直腸診などの際、肛門から指を5cmほど入れると触れることができる位置にあります。
前立腺は栗の実を逆さにしたような形をしていて、大きさも栗の実そっくりです。成人では、重さは約20gで、横径が3.5cm程度、尿道に沿った長軸が3cmぐらいが正常とされています。
では、前立腺とは、いったいどんな働きをする器官なのでしょうか。実は、前立腺は、男性だけにあり、精嚢などとともに精液をつくる生殖器官なのです。男性ホルモンと密接に関係していて、前立腺は思春期を迎えるころ急速に発達し、精液の一部である前立腺液を分泌するようになります。前立腺はテストステロンという男性ホルモンによって成熟します。
前立腺液は乳白色で、その成分は亜鉛やクエン酸、果糖などが含まれています。亜鉛は抗菌作用を持っています。精子が入り込む膣内は弱酸性ですが、弱アルカリ性のクエン酸が中和作用して、精子が運動できる条件を作り出してくれます。果糖は精子の運動エネルギー源で、精子を活発化し、妊娠能力を高める働きをするといわれていますが、詳しいことはわかっていません。
前立腺が病気におかされると、さまざまな症状が現れます。次回からは、前立腺の病気とその治療について述べていきます。
次回は「シニア男性に多い前立腺肥大症」です。
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