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耳は大きく外耳、中耳、内耳の
3つの部分に分けられます
朝、寝床から抜け出したときのフラフラ、急に立ち上がったときのクラッ、こうした“めまい”の経験は誰にも一度や二度はあるのではないでしょうか。また、静かな深夜や、防音室のような部屋に入ったときなどに耳の奥でキーンという音が鳴っているといった、いわゆる“耳鳴り”も多くの人が経験したことがあるはずです。ポピュラーな症状だけに「しばらくしたら治るから」などと放りがち。しかし背後に病気が潜んでいることもあるので注意が必要です。
めまいや耳鳴りの話に入る前に、まず耳の構造を簡単に説明しましょう。私たちが通常、耳と呼んでいる部分は正確には耳介、耳カキで掃除をしている部分は外耳といいます。その奥にあるのが中耳で、鼓膜とそれに連動している耳小骨(つち・きぬた・あぶみ管)があります。中耳のさらに奥が内耳で、蝸牛、三半規管、耳石器の3つの部位から成ります。
めまいや耳鳴りが起こる仕組み
内耳の蝸牛、三半規管、耳石器の3つの部位のうち、三半規管と耳石器は体のバランスを保つ役目を果たしています。三半規管の中には内リンパという体液が入っていて、体が動くとそれに合わせて内リンパ液も流れます。その流れ具合やスピードの情報は内耳神経の一つである前庭神経を介して小脳・脳幹に伝わり、私たちは体が動いていることを知ります。耳石器は重力に関係していて、内耳の中にある耳石という石がズレることで頭や体の傾きがわかるようになっています。
めまいは、外界と自分との位置関係の安定を失ってクラクラした感じをいいます。船などの揺れで内耳が刺激されるときにもめまいは起こりますが、内耳や小脳、脳幹などに異常があるときにも、めまいの症状が現れます。
耳には体のバランスを維持するとともに、音を伝えるという重要な働きがあります。外耳から入ってきた音は鼓膜の振動で増幅され、中耳の耳小骨に伝わって、ここでさらに増幅されます。その振動が蝸牛で電気信号に変わり、聴神経を経由して大脳の聴覚中枢に到達し、そこではじめて音として認識されます。耳鳴りそのものの仕組みはまだはっきりわかっていませんが、音が伝わる経路の細胞が障害を受け、通常とは違った異常な刺激を出すからではないかともいわれています。
めまいと耳鳴りの種類
ひとくちに「めまいがする」あるいは「耳鳴りがする」といっても、その種類によって起こり方や起こる部位はさまざまです。
めまいには大きく次の3種類があります。
(1)末梢前庭性めまい:
内耳にある前庭の異常や障害によるもので、自分が回ったり、天井や周囲がグルグル回っているような感じのめまい(回転性めまい)です。耳鳴りなどを伴うこともあります。
(2)中枢前庭性めまい:
脳幹部や小脳、大脳などの障害によって生じるもので、ふわふわと宙に浮いているような感じ、船に乗った感じ、地面が揺れる感じを覚えます(浮動性・動揺性めまい)。意識のとぎれ、手足のしびれなどを覚えることもあります。
(3)非前庭性めまい:
高血圧や低血圧、貧血、更年期障害、自律神経失調症、心因性のものなどでもめまいは起こります。
一方、耳鳴りには、自分しか感じられない「自覚的耳鳴」と、本人以外の人も聞くことができる他覚的耳鳴があります。
次回は「めまいや耳鳴りを起こす病気」です。
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