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あなたは「乾いた肝臓の持ち主」ですか?
ドイツ語では、酒豪のことを「乾いた肝臓の持ち主」という。これだけで頭の回転の早い人ならピンとくるだろうが、酒の旨さを「五臓六腑にしみわたる」と・・・。「喉が”ゴクリ”と鳴る」
と・・・言うような表現が頷かれるのももっともだ。 アルコールは他の食物に比べて被吸収作用が格段に強い。キューっと一杯でたちまちポーッとなるのはそのためだ。胃で吸収されるのは約20%、あとは腸から吸収され門脈を介して肝臓へ送られる。ここで肝臓は高濃度のアルコールを含んだ血液にさらされ、このアルコールをせっせと分解しようとフル稼働態勢をとる。しかし、肝臓の働きが間に合わなくなったり疲れてくると、肝臓細胞の中に脂肪球が出来て、肝臓細胞が異常に肥大する脂肪肝が発症する。だが、この状態までなら肝障害としては良性のほうだから、それほど深刻ではない。脂肪肝には自覚症状がなく、ごくまれに軽い吐き気や食欲不振をきたす程度である。酒を休めば脂肪の分解も進み元の正常な肝臓に戻る。
これが予兆信号
ところが、脂肪肝が慢性化すると、やがて肝硬変へ進む確率が高い。この病気は、よほど悪化しないと症状が出てこない厄介者で、出てきた時はもはや手遅れといったケースも少なくない。
予兆信号としては、右肋骨のあたりが重く、右の肩甲骨の内側を押すと痛む、右肩がこる、腹が張る、足がむくむ、腹水がたまる−−などがある。また、急に酒が弱くなった、酒がまずい日が続く、全身がだるい、紅茶のような尿が出る−−なども予兆信号として要注意だ。
「一適の酒もダメ」?
そんなつれないことは言いません。とはいうものの、"酒なくて何の己が桜かな"-----。なにも、いきなり禁酒しなけらばいけないというわけではない。
とかく医者は「一適の酒もダメ」などと、つれないことを言うが、な〜に肝臓はしたたかで強い臓器である。少々のダメージは自力で復元させる再生力もある。週に一日は休肝日を設け、酒量を肝臓が24時間以内にアルコールを代謝できる範囲内に抑えれば、よほどの重症でないかぎり大丈夫だ。酒量の目安は日本酒で二合まで、ビールで大びん1本、ウィスキーなら水割三杯程度。
さらに注意したいのはツマミだ。たとえば、ピーナツ、レーズンバター、マヨネーズをかけたアスパラの油炒め、鶏の唐揚げといった脂肪の多いものは肝臓に負担をかける。アルコールの分解に躍起となっている肝臓に余力はない。反対に、肉じゃが、冷奴、イカ刺し、酢ダコ、チーズ、野菜の煮付けなどはおすすめ。「暴飲は肝臓に悪い」は本当だが、高脂肪・高タンパク暴食は、酒以上に肝臓に悪いのである。
2000年9月4日
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