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脳卒中について知っておこう 第8回
脳梗塞の治療法


原因や詰まった血管の
太さによって治療法は異なる

 脳は他の臓器とは異なり、血液が15分、あるいは長くても1時間来ないと死んでしまいます。脳梗塞の治療は、まだ生きている組織の損傷をいかに少なくするかがポイントになります。
 脳梗塞と診断されたら、その原因が血栓性か塞栓性かで治療内容が変わります。また急性期と慢性期によっても治療法が異なります。

 

急性期の治療

 発症から3週間目までの急性期には、血管の詰まりを改善して、血流を再開することが主眼です。そこで行われるのが「血栓溶解療法」です。
 この血栓溶解療法は動脈から行う方法と、静脈から行う方法があり、いずれも血栓を溶かす力のある薬を注入するものです。なお、脳梗塞の発作直後は血圧が高いことが多いのですが、脳の血流量を減らさないために、血圧を下げないで治療します。

 

脳浮腫期は薬物治療

 発症後数時間がすぎると、脳は4〜5日をピークに腫れて容積が増大します。病変中心部から離れた脳の大事な部分を圧迫します。脳のヘルニアが起こり、容体を急変させたり、梗塞の起こっていない部分にまで悪影響を及ぼしたりすることがあります。そこで、むくみをとるための薬剤を静脈から点滴注入します。
 薬物治療では不十分なケースでは、減圧開頭術を行います。これは頭蓋骨の一部を切り外して、頭蓋内の容積を大きくし、圧を下げる方法です。

 

慢性期には飲み薬を イメージ

慢性期

 この時期になると症状は安定してきて、脳浮腫もほとんどなくなります。必要に応じて血圧も安定させる薬を投与し、飲み薬で血栓を防ぎます。脳の代謝をよくする薬を用いて、めまいやしびれ、耳鳴り、頭重などの自覚症状の改善を図ります。
 なおこの時期までに残った麻痺や感覚障害は、失語症以外は固定してしまうことが多いようです。

 

外科的療法

 慢性期に再発予防を目的に手術を行うことがあります。梗塞が大きくなく、症状が軽い場合に限ります。頚動脈内膜剥離術、経皮的血管形成術(ステント留置術)、頭蓋内外バイパス術などがあります。


次回は「脳卒中を予防するには?」です。

2004年3月22日

※この原稿は神経内科医が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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