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脳卒中について知っておこう 第4回
脳出血の治療法

 脳出血の治療には、どんな方法があるのでしょうか。内科的治療法、外科的治療法、リハビリについて紹介していきます。



内科的治療のメインは
血圧管理と脳浮腫対策

 高血圧が原因の脳出血の場合、発作の直後には最高血圧が230mmHg〜250mmHgといった非常に高い血圧を示すことがあります。このような血圧の高い状態が続くと、出血がどんどん広がり、血腫が増大する危険性もあるため、降圧剤を静脈内に投与し、血圧を180mmHg程度に下げる治療を行います。
 また、出血に伴って起こる脳浮腫という脳のむくみが起こり、脳圧が上がってきます。このため、脳への圧迫を軽減するグリセロールやマンニトールといった脳の浮腫をとる薬の点滴が行われます。浮腫対策の薬剤は2週間以上続けられることもあります。

 

外科的治療が必要となる場合

 手術による外科的な治療が有効かどうかは、CT検査でわかった血腫の大きさや場所、年齢、重症度などによって決まります。血腫が5cmを超える大きいものの場合や、視床や脳幹部の出血、昏睡がある場合、高齢者の場合は手術で救命が図られても、重度の機能障害が残り、寝たきりになる場合もあります。このため、脳幹出血の場合は手術の適応にならない場合がほとんどです。
 逆にCT検査で血腫が3cm以下の場合には、脳圧を軽減し脳浮腫を取る治療が優先され、手術をしなくても予後は良好です。
 手術にはCTの画面で血腫の位置を見ながら細い管で血腫を吸飲する定位的手術と手術と頭蓋骨の一部を取り外して行う開頭術があります。
 定位的手術は局所麻酔でも可能で負担が少ないことから、高齢者や一部の脳幹出血で適応されます。また、被殻出血でも血腫が小さく、症状が重くない場合には開頭術より定位的手術が優先されています。このほか、視床出血で血腫が30ml以下の場合は定位手術が有効とされるようになりました。
 一方、開頭術の対象となるのは、被殻出血、皮質下出血、小脳出血です。手術が適応になるのは、それぞれ以下のような場合です。

<被殻出血の場合>
 ・意識レベルが悪いが昏睡ではない
 ・血腫が3〜4cm
 ・症状が進行性である
 ・脳室に出血がある

<小脳出血>
 ・血腫が直径3〜4cmを超えて重症

<皮質下出血>
 ・血腫が大きい
 ・意識障害などの症状が進行性である
 ・超急性期でも重大な脳障害が疑われるとき

 

慢性期には積極的なリハビリを

慢性期に入ったらリハビリを イメージ 慢性期に入ってから重要なことは、積極的なリハビリと再発予防のための高血圧のコントロールです。歩行が可能かどうか、合併症はあるかなどにも左右されますが、医師から許可が出たら、積極的に動くことです。
 意識障害が見られない場合には、1日数回ベッドの上で上半身を起こし、背もたれに寄りかかって座ることから始めます。早期に車いすで座る生活に移り、寝ている時間を少なくしていきます。理学療法士による指導を受けながら、食事や車いすへの移乗、トイレなどの日常生活動作の回復を図っていきます。
 言語障害がある場合には、専門家からの指導と並行して、お見舞いに来た家族や友人が積極的に話しかけたり、話させたり、新聞を読ませたりといった努力が必要となります。発症後半年ぐらいは言語の機能が回復することもあるので、根気良くリハビリを行っていきましょう。


次回は「働き盛りの人に多いクモ膜下出血」です。

2004年2月23日

※この原稿は神経内科医が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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