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高血圧にご用心 第5回
高血圧の治療


治療が必要なのはどの程度から?

 なんらかの病気がありそれが原因で高血圧になっている場合は、まず原因となっている病気の治療を行います。
 一方、原因が特定できない本態性高血圧の場合は、どの時点から治療を行ったらよいか判断に迷うのが普通でしょう。
 本来、高血圧の治療は、脳卒中や心筋梗塞、心臓肥大、腎臓病など、高血圧に由来する合併症の予防が目的です。もしそのような臓器障害が起きているならただちに治療を開始しなければなりません。
 また、予防の目的のために血圧をどの程度まで下げたらよいかということについ
て、世界各国で基準がもうけられています。これらを総合的に判断すると、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧(最小血圧)90mmHg以上が続く場合には治療が必要と考えられます。
 米国高血圧合同委員会が1997年5月に発表したガイドライン「JNC6」では、収縮期血圧130以下/拡張期血圧85以下は正常血圧、収縮期血圧130〜139/拡張期血圧85〜89は生活習慣の改善(一般療法)が必要としています。(最近発表されたJNC7では、収縮期血圧120以下、拡張期血圧80以下を正常血圧としています)

 そして、40歳以下の若年者や 脳卒中や心筋梗塞の原因になる糖尿病や腎臓病を伴う患者さんではもう少し基準が厳しく設定されています。つまり、収縮期血圧130以上、あるいは拡張期血圧85以上の場合、治療が必要と考えられます。また、たんぱく尿が1日に1g以上出る場合には125/75未満にすべきだとされています。

 

一般療法と薬物療法がある

高血圧の治療法 イメージ 高血圧のコントロールのためには、一般療法と薬物療法があります。どんな治療法を選ぶかは、定期的に血圧を測定し、医師に相談して指示を仰ぎます。
 一般療法とは薬を服用せず、食事、運動、日常生活の改善などで対処するものです。血圧が140/90mm未満になるよう、3カ月ほど実行します。そこまで数値が下がらなくても徐々に下がり、コントロールが良好であればさらに2〜3カ月一般療法を行い、経過観察をします。
 その結果、血圧の下がり方が十分でない場合には、薬物療法(つまり降圧剤を服用)を開始することになります。また血圧がさほど高くなくても、臓器障害が発見されたときは降圧剤を使っても血圧は下げなければなりません。
 なお薬物療法をはじめても安心せず、引き続き一般療法は行わなければなりません。これは他の生活習慣病を防ぐためにも必要なことです。


次回は「高血圧の食事療法」です。

2003年12月1日

監修:粟井 弘ニ(粟井内科 院長)
粟井内科(岡山県岡山市) http://www2.oninet.ne.jp/awai/index.htm
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