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10人に1人以上が糖尿病患者または予備軍
1997年に実施された「糖尿病実態調査(厚生省)」では、糖尿病の疑いが非常に強い人は690万人、糖尿病の可能性ありという人を含めると、何と約1370万人と日本の人口(約1億2000万人)の約11・4%が糖尿病を患っている、糖尿病の可能性がある人、という結果がでている。これは大変な数字で10人に一人以上が糖尿病患者あるいは予備軍というわけである。
また、糖尿病性腎症のために人工透析をしなければならない人は、同調査では約1万人にのぼっている。その数は年々増えこそすれ、減少傾向はみられない。
そればりか、「小児糖尿病」を診断される子どもたちさえいる。糖尿病のほとんどは生活習慣型の「インシュリン非依存型」だが、なかにはインシュリンがうまく作用しない「インシュリン依存型」の糖尿病もある。子どもでいうと1万人に一人の割合で「インシュリン依存型」が発症すると言われている。
その原因は、ウィルスやある種の毒物が膵臓のベータ細胞を破壊し、インシュリンを出にくくさせるからである。したがって、「インシュリン依存型」の糖尿病は、子どものときにかかりやすいのが特徴である。インシュリンがうまく作用しないと、血液中に栄養素(血中ブドウ糖など)を運ぶことが困難になるため、インシュリン療法が必要になってくる。しかも、長期間に及ぶインシュリン療法は、高血糖症を引き起こしやすく、目や腎臓、胃腸などを傷つける恐れがある。また、遺伝子Cd36の欠如が糖尿病を引き起こす原因になっているという研究報告もある。
糖尿病の怖いところは合併症をいろいろ発症させることである。人工透析が必要な「糖尿病性腎症」も「胃不全まひ」「脂質血症」も合併症の一種である。
では、糖尿病に対する根本的な治療は何か。ひとつは食事療法だが、食物繊維の高い食品の摂取と、適度な運動、さらに、クロムやマグネシウム、亜鉛などを含む食品の摂取を心がけることである。
糖尿病の十分な療養指導には専門医が不足
日本糖尿病療養指導士認定制度をたて、
糖尿病の撲滅に
日本糖尿病学会では、糖尿病専門医は全国で約2500名しかいないと指摘する。それでは糖尿病治療に関する総合的な療養指導は十分にできない。そこで、日本糖尿病療養指導士認定制度が生まれている。この制度は、糖尿病治療に関する正しい知識と技能を身につけ、専門医が手のまわらないところを代わって、療養指導を実践する人たちを育てていこうという制度である。試験は年1回。糖尿病専門医や栄養士、看護婦などを委員とする認定委員会(会長=布井清秀・聖マリア病院副院長)が行う試験に合格すれば指導士の資格を取得できるというもの。資格は5年ごとに更新する。また、厚生省も「生活習慣病対策室」を設置して、本気になって糖尿病をはじめとする生活習慣病撲滅に乗り出した。
しかし、肝心なことは糖尿病予備軍の意識がどこを向いているかである。ある調査では、「生活習慣病」という言葉を知っている人は日本人の40%程度という結果も出ている。ここらで、自分の食生活を見直すことも必要ではないか。
2000年10月30日
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