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男性も更年期になれば
男性ホルモンが減少する
もし、あなたが「更年期障害」を女性特有のもので自分には関係ない、と思っているとしたら、それは考え直したほうがよいかもしれません。今なお「更年期障害は女性にしか起こらない」と主張している医者もいるようですが、欧米の医療界では男性にも更年期障害があるという考え方がもはや一般的になっています。
ところで、更年期とはどういうものなのでしょう。女性の場合は、40代後半になると急激に卵巣の働きが低下し、女性ホルモンの分泌が減少し、これがさまざまな体調の崩れをもたらします。一方、男性の精巣は、女性ほど極端ではないものの、ある年齢になるとそれまでよりも急激に機能が衰えるとともに、テストステロンという男性ホルモンの分泌量が徐々に減ってきます。男性ホルモンの変化はそれほど激しくありませんが、女性同様、生理的変調は当然起きてきます。また、ホルモンの変化がゆるやかということは、それだけ症状が長く続くということでもあります。男性だと、更年期が7年から15年ほど続くといわれています。
精神症状が強く出やすい男性更年期
女性の更年期障害の代表的な症状といえば、動悸や肩こり、のぼせ、顔のほてり、手足のしびれ、頭痛、発汗、冷えといった、いわゆる不定愁訴ですが、これらは男性の場合にもみられます。
さらに、ある調査によると、生理的バランスの崩れ始める50歳前後の男性は、同じストレスでもより強い影響を受けるとか。つまり、他の年代よりもストレスの影響を受けやすいといえます。しかも、この年代は管理職の人が多く、仕事の責任が重くのしかかりストレスが強まる時期で、「中年期の危機(ミドルエイジ・クライシス)」ともよばれます。こうしたことが生理的バランスの変調を増幅させ、精神症状を強く表立たせるようです。気力の低下、抑うつ、不安、焦燥感、集中力の低下、関心の減退などが現れ、これが性欲の減退や性機能の低下を招き、さらに気分の落ち込みに拍車をかけ…と、まさに男性更年期スパイラルに陥ってしまうのです。
性機能が低下したら更年期を疑ってみよう
更年期障害の不定愁訴やうつ状態などの症状は、自分ではそれを障害とははっきり自覚しにくいもの。ただ、性機能の低下は比較的自覚しやすいので、これをひとつの目安とするとよいでしょう。例えば、40代、50代で“朝立ち”の現象やセックスの回数が月に1回ぐらいしかない、あるいは性欲がわずかしかないといった場合は、更年期障害による性機能の低下と考えてもよいかもしれません。
また、神経質で真面目な人、人間関係がヘタな人、趣味の少ない人、くよくよ考え込む人などは更年期障害が出やすいようです。こうした人は日ごろから気をつけて、更年期をうまく過ごすように心がけましょう。それには十分な睡眠、バランスのよい栄養、適切な運動が基本です。これは高血圧や高脂血症の予防にも役立ちます。喫煙もテストステロンの分泌を低下させることがわかっていますので控えましょう。また、心から楽しめる時間をもち、ストレスの解消に努めることも大切です。そして、何よりも夫婦がお互いの体や心の変化を認め合い、そろって乗り越えていく姿勢をもちたいものです。
次回は「どう治療すればいい?」です。
2002年5月7日
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