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心が風邪をひいたとき? うつ病 最終回
病気をくり返さないために

 うつ病は必ず治る病気ですが、再発しやすい病気であることも確かです。なぜなら病気の発症に、本人の性格や考え方などが深く関係しているからです。うつ病をくり返さないためには、どのようなことに気をつけて生活すればよいのでしょうか。



「うつ病」になった経験を生かそう

 うつ病になってしまったということは、それまでのやり方ではいけない、という一種の警告でもあります。最初に発症したときと同じような状況に陥ったとき、同じような考え方、同じような対応をしていたら、前回と同様に病気を発症してしまう可能性は十分にあります。例え同じ状況に陥っても、「前はここでこんな考え方をしたから自分を追い込んでしまったんだな」と一歩引いて考えられれば、うつ病を予防することができるのです。病気になったきっかけをよく自覚し、自分が陥りやすいパターンを十分に理解して病気にならないような対応することが再発を防ぐ第一歩です。

 

独りでかかえ込まないで

 うつ病の人は、何か問題が起こると「自分のがんばりが足りないせいだ」と考えて自分を追い込んでしまいがち。しかし一見謙虚にみえるこの姿勢も、実は「自分はがんばりさえすれば何でもできる」という、驕った気持ちの裏返しともいえます。がんばってもできないことはあるんだということをきちんと認め、つらいときには素直に周囲の人に頼ることも大切です。全てを他人に依存するということではなく、苦しくなったときには家族や同僚・友人などに相談してみるという姿勢が望ましいでしょう。以前うつ病になっていれば、身近な人はうつ病の特徴がわかっていますから必ず力になってくれるはず。自分にとって大切な家族や恋人・親友など、身近な人との会話を決しておろそかにしてはいけません。

 

自分の限界をよく知ろう

 責任感の強さから、無理がたたって引き起こされがちなうつ病。まずは「何もかも完璧にしなければならない」という考え方を捨てることから始めましょう。うつ病には確かに「生真面目、責任感が強い、他者に気を使う」といった性格的な特徴がありますが、性格を変えることなど一朝一夕にはできないもの。性格を変えるというより、自分の弱い点をよく知り、考え方を変えることの方が大事です。

 ひとりで仕事を抱え込んでしまったことがストレスとなり病気の引き金になったのなら、無理をせず仕事を他の人に手伝ってもらうようにすればよいでしょう。全ての人に嫌われてはならないと気持ちをすり減らすより、関わりの深くない人とは距離を置こうと考えればよいのです。

 

ストレス・マネジメント(ストレス解消)

疲れてきたなと感じたら… イメージ 疲れてきたなと感じたら、早めに休息をとることが肝心です。仕事以外の趣味を持つのもよいし、テレビを見たり散歩をするだけでも十分な気分転換になります。自分のことをよく知り、うつ病にならない生活を心掛けることが、再発を防ぐ上で何よりも大切なことといえるでしょう。

 以下にストレス解消するための、6つのポイントをあげてみました。柔軟な発想で、ストレスを溜め込まない楽しい人生を送りたいものですね。

  1. 自分の体の健康管理をする
     あまり几帳面になる必要はありませんが適度な運動をして、食生活と、睡眠のリズムをたもちましょう。

  2. 趣味をもつ
     ひとりでやることでも、大勢でやることでも、何かにチャレンジしてその面白さを見つけてみましょう。

  3. 完璧主義はやめましょう
     なにもかも背負い込んで「自分がやらなければならない」と、完璧をめざすのをやめましょう。仕事のミスも、家事の手抜きも、人生のなかでは小さなことです。

  4. 薬やアルコールに頼らない
     ストレス解消にはアルコールが役立ちそうですが、たより過ぎは禁物です。アルコールや薬がなければ、物事が解決しないという癖がついてしまうのは危険なことです。

  5. 自分のための時間をもちましょう
     家族など、周囲の誰かのためにと努力しすぎて、自分をふり返る時間やエネルギーがないとストレスがたまります。ときには「不義理をよし」としましょう。

  6. 別のやり方を試みる
     自分のやり方や考え方に固執するのではなく、他人の考え方や生活態度を取り入れてみましょう。物事の嫌な面ではなく、いい面を前向きにとらえましょう。自分の思考の癖だけでなく、違った発想で物事をとらえましょう。


2003年2月24日

※この原稿は精神科医師が監修しています。
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