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がん情報 A to Z 〜肺がん編〜 第2回
肺がんの検査

 肺がんの症状は、がんができている部位が肺門か肺野かで異なります。また、早期には症状が現れにくく、風邪など他の病気と紛らわしい症状も多いため、定期的な検査をしてガンを早期に発見することが大切です。

 

肺がんの症状

 扁平上皮がんなど、肺の中心にある太い気管に発生する肺門型肺がんでは、早期の段階から咳、痰、血痰などの症状が現れます。病状が進行してがんが大きくなり、気管の内側が狭くなってくると、閉塞性肺炎を起こして、ぜんそくのような咳、発熱、胸痛などの症状が現れます。がんがさらに進行して気管を完全にふさいでしまうと、肺に空気を送り込むことができなくなり、無気肺という状態になります。
 一方、腺がんなど肺野型の肺がんでは、早期にはこれといった自覚症状がないため、胸部X線写真を撮影した時、たまたま発見されることが多いようです。がんが進行して周囲の臓器まで浸潤してくると、胸痛などの症状が出てきます。
 がんが他の臓器に転移した場合ですが、胸膜に転移すると胸痛や咳など症状が現れます。そして、がんが進行して胸水がたまってしまうと、呼吸困難に陥ります。
 また、骨に転移すると、その部分に強い痛みが出てきたり、その部分の骨が弱くなって骨折しやすくなったりします。
 さらに、脳に転移すると、転移した脳の部位によって、頭痛や嘔吐、視力障害、手足の麻痺などの症状が現れます。ほかにも、転移する部位によって、さまざまな症状が現れます。

 

肺がんの検査

ヘリカルCT イメージ 肺がんかどうか調べる肺がん検診では、喀痰(かくたん)細胞診と胸部X線検査、CT検査(ヘリカルCT)を行います。
 喀痰細胞診とは、痰を採取して顕微鏡で調べ、痰の中にがん細胞が含まれているかどうかを調べる検査です。ヘリカルCTとは、患者さんが息を止めている間に、X線管球がらせん状に高速回転し、検査台が連続的にスライドしてすき間なく対象臓器の全体を検査する方法で、通常のX線検査では写りにくい部位の肺がんや、ごく小さい肺がんの発見に効果的です。
 検診の結果、肺がんの可能性がある場合、確かにがん細胞があるかどうかを調べる確定診断、がんの進行度を調べる病期診断などの検査を行います。

●確定診断
 確定診断には、喀痰の中のがん細胞を確認する喀痰細胞診、気管支に気管支鏡を挿入して、病巣と思われるところの細胞を採取する気管支鏡検査、体外から病巣と思われる部位に針を刺して細胞を採取する経皮的肺穿刺法の3つがあります。もし、これらの検査で診断がつかない場合は、手術によって直接がんの病巣から組織を採取して診断する開胸生検を行うこともあります。

●病期診断
 確定診断でがん細胞が確認された場合、肺がんの進行の度合いや、他の臓器への転移の有無を調べます。進行度やどこに転移しているかによって、治療の方針が変わってくるからです。これらを調べるために、胸部だけでなく、脳などさまざまな臓器のCT、MRI、超音波検査、骨シンチグラフィーなどの検査が行われます。

 また、肺がんの手術が必要と診断された場合、手術で切除できる範囲や、術後の肺機能の状態の予測などをするために、肺の機能検査や、肺血流シンチや肺換気シンチなどの検査を行います。


次回は「肺がんの治療1」です。

2003年9月8日

※この原稿は外科医師が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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