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いびきと無呼吸症候群 最終回
いびきの治療法について(2)

睡眠時無呼吸症候群の検査とは

 睡眠時無呼吸を伴う慢性的ないびきについては専門医による治療が必要です。外来で検査をおこないますが、その時に必要なのが、自己診断や家族の証言、ビデオやいびきを録音したテープなどです。
 検査では、顎や首の形、咽頭や扁桃や舌などの周囲の様子を調べ、空気の通り道がどのように狭くなっているのかをみます。必要があれば、入院をし、実際に眠っている時の、いびき・無呼吸の状況や重症度を、終夜睡眠ポリグラフィー検査で測定します。

 終夜睡眠ポリグラフィー検査とは?
 終夜睡眠ポリグラフィー検査では、生体情報のセンサーを体に貼り、鼻や口からの呼吸の気流、いびき、胸腹の呼吸運動、血液中の酸素濃度、心拍などを調べます。睡眠時無呼吸を専門としている病院では、さらに、脳波・眼の動き、筋肉の緊張、咽頭や食道の圧等も測定します。

睡眠時無呼吸症候群の治療とは

 治療は原因の除去が第一ですので、肥満ならばまずその解消が必要となります。
 いびきや軽症の無呼吸の場合には、生活習慣の改善を含めた方法や口腔内装置(マウスピース)を用いた保存的治療をまずおこないます。
 手術治療では、いびきの原因となる振動を起こす口蓋垂(のどぼとけ)をレーザー(LAUP)や高周波電気凝固で小さくする方法(UPPP:軟口蓋形成術)もあります。これらの方法は、日帰り手術や1−2泊の短期入院で可能ですが、重症例にはあまり効果が高くないようです。1−2週間ほど傷の痛みが続くことがあります。
 扁桃肥大では、扁桃摘出術によって空気の通り道を確保します。5〜7割のいびき・無呼吸に有効ですが、7−8日の入院が必要です。
 1時間あたりの無呼吸数が20以上のものでは、身体への悪影響を含めて、治療法を検討します。循環器疾患などの合併症がある場合は、送気(加圧)装置につながった鼻マスクであるNasal-CPAPを用います。Nasal-CPAPを毎晩装着して寝ることで、低圧の空気を気道に流し、睡眠障害を治療します。この装置は16〜38万円と高額ですが、健保診療でレンタルすることも可能です(2割負担で約3千円/月)。また、軽症例では保険適応とはなりません。これは原因治療ではないので、重症の人や扁桃や舌根部の肥大が主因の場合には有効ではありません。そのようなケースには、手術を併用します。
 手術治療は、原因に応じて口蓋垂切除、咽頭形成、扁桃摘出、舌根部正中切除などさまざまなものを組み合わせておこないます。重症例では、手術のみでなく、術後の状況によりマウスピースやNasal-CPAPを併用することが重要となります。

おわりに

 食生活や社会システムが欧米化するにつれて、大きな問題となっている高血圧や糖尿病などの生活習慣病。その隠れた原因ともなっているいびきや睡眠時無呼吸症候群は、最近、日本でもようやくクローズアップされるようになりました。これを機に、いびきに対する意識を高め、生活を改善したり、相談や治療のために、積極的に医療機関を訪れるようにしたいものです。


2001年8月27日

※この原稿は耳鼻咽喉科医師が監修しています。
記事の無断転用を禁じます
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