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生活習慣の欧米化によって高まる危険
大腸がんは、日本人の間でかつては少なかったのに今は増えている病気です。この50年間で大腸がんによる死亡率は欧米並に高くなりました。その上、他の国や他の臓器と比べ増加傾向も著しいのが特徴です。
その主な原因は、生活の欧米化だといわれています。50年前の日本で主流ではなかった生活習慣、つまり肉を中心とした脂肪の多い食生活、肥満になりやすい生活、自分の足で歩くことが少ない生活などによって危険度が高くなると考えられます。
現在世界中で最も大腸がんになる人の多い集団は、ハワイやカリフォルニアに移住した日系人なのです。ひょっとしたら、日本人は生活の欧米化によって危険度が高くなりやすいのではないか、という遺伝子的側面からの研究もおこなわれています。
生活の欧米化の中で最も悪玉扱いされているのが、良質なタンパク源でもある牛肉や羊肉などの赤身肉の摂取です。ハワイに移住した日系人を対象にした調査では、赤身肉をよく食べる人やウエルダンにして食べる人の方が、大腸がんになりやすいという結果でした。
動物実験では、肉や魚をよく焼いた時に垂れる汁の煙に含まれるポリサイクリック・アロマティック・ハイドロカーボンや、タンパク質を熱した時に生成されるヘテロサイクリック・アミンには、大量摂取でがんを引き起こす可能性があることがわかっています。これらの物質は自然に口から入ってくるものですし、ちょっとくらい食べたからといってがんに直結する訳ではありませんが、なるべく摂取量を少なくする工夫が呼びかけられています。
アメリカの「がん予防15カ条」では、赤身肉は1日80gまでとされています。料理法では、茹でたり低温でじっくり焼いたりする方法や、直火でも強火にせず、遠火にすることが勧められています。美味しい火加減で、焼きすぎないことが肝心です。
また、肉だけ、というのもよくないようです。がんを防ぐ力があるというニンニクをはじめとする野菜類と一緒に肉を食べることも大切です。赤ワインやビールにも良い防御効果がありそうだという報告があります。大腸がんに関しては、同じ欧米化でもドリンクはOKといったところでしょうか。
2001年5月7日
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