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男性の健康
 
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わたしは糖尿病です 最終回
『一病息災〜身体は病気の容れ物』

暴れん坊将軍の復活だ!

 早いもので、この連載も回を重ね、ついに最終回を迎えた。最後に「これだけは言っておかなきゃ!」というものを綴ることにする。テーマはズバリ勃起障害。
 退院の前の日、最後の講義は『春の旅立ち』というタイトルのビデオ鑑賞だった。内容は言わずもがな。主人公は平凡な中年男性。仕事に明け暮れ、不摂生を重ねた挙句、糖尿病になるという痛ましい物語だが、エピソードの一つに主人公が恋に陥ち、恋人と寝間を共にするシーンが出てくる。が結局、役に"立たず"彼は落ち込んでしまう。
 主人公「こんな筈では・・・」と額に腕をのせ、天井を空ろな目で眺める。
 彼女「大丈夫、あたし気にしてないから」彼の肩に寄り添う。
 てな具合なのだが、日常的で妙に生々しい演出が、何だか昔観たピンク映画の一場面に重なり、何ともイヤラシく教材としては相応しくなかった。話が横道に逸れたが、これはかなり深刻な問題である(私としても一番不安になった)。勃起障害は、合併症の一つ『糖尿病性神経障害』に起因する。治療(または予防)は他の症状と同じく、食事及び運動療法を地道に続けて生活習慣を改善し、血糖値をコントロールすること。こう言えば少なくとも男性諸氏は、チョット生活を改めてみようかな、という気になるのではなかろうか。
 勃起することは男にとって大切な活力だ。私も退院後、己の勃起したモノを見下ろし、「おぉ我が暴れん坊将軍の復活だ!」とばかりに大喜びしたものだ。

無病よりも一病息災

 ともあれ、私は糖尿病になったことで、上記の問題も含め、様々な病気に初めて向き合った。糖尿病は、完治する病気ではないので、これからどう"病気"と上手く付き合うかが、私にとって生きることとイコールする。確かなことは、糖尿病がキッカケとなり、入院する前より確実に健康になった、ということだ(本末転倒だが)。無病よりも一病息災、人間の身体は、詰まるところ病気の容れ物だと思えば、そんなに後悔せずとも前向きに生きていけるのではないか、 と今は思っている。

(おしまい)

 半年間のご愛読、ありがとうございました。読者の皆様ならびに編集の方々に深く御礼申し上げます。次回からは新連載『本日も良い塩梅で』(2001年4月2日スタート)でお会いしましょう。今後ともよろしくおねがいします。それでは一先ず、ごきげんよう。


2001年3月19日

石川 栄
プロフィール
石川 栄(いしかわ さかえ)、昭和35年1月4日生まれ。 自動車整備士、コック、アニメーション制作を経て昭和62年に物書きとなる。(ライター暦13年)。映画界での取材や評論を得意とし、故黒澤明、松田優作氏にインタビューしたことが自慢のタネ。代表作は漫談家・牧伸二氏の芸能生活35周年記念アルバム「ナンセンスアイランド」(作詞)。冬は今だに長火鉢で暖をとり、魚は七輪で焼くなど、時代に逆行した生活をこよなく愛する、今時珍しい中卒の物書きである。
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