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重度の場合は、手術の適応となる
背骨の曲がり具合が40度以上ぐらいになると、骨の成長が止まった後でも背骨は曲がり続け、将来、胸郭を狭くして肺や心臓に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、60度以上になると、その危険性は確実度を増します。そうしたケースでは、手術が検討されます。
通常、手術は骨の成長が止まってから行われます。女子であれば15〜16歳以降、男子は18〜19歳以降が一般的です。逆に遅すぎるのも良くなく、20歳代後半に入ると、手術をしても矯正効果はほとんどありません。
他の病気の手術同様、側彎症においても、手術の技術は近年、目覚ましく進歩しました。とはいえ、何も問題がないわけではありません。第一に、手術をしたからといって、変形がパーフェクトに矯正され、正常になるものではありません。背骨の周りには筋肉や靱帯、神経、さらには内臓までが変形に馴染んだ形で存在します。無理に背骨の変形を正しては、今度はそれらに悪影響を及ぼしてしまいます。したがって、矯正はそれらに無理を与えない範囲で行われることになります。目安として、彎曲の角度の半分程度が矯正されると考えるとよいでしょう。
背中の前方と後方から行う
2通りの手術法がある
手術は、背中の真ん中を切ってから行う後方手術と、胸やお腹の横を切って背骨の前から行う前方手術の2通りのやり方に大別されますが、基本的な原理は同じです。支柱の金属棒を背骨に沿って入れ、矯正する部分にねじ釘を入れたりしてその金属棒と連結し、金属棒の曲がりと背骨を合わせて調節し、本人の骨盤や肋骨の一部を用いて固定するというものです。背骨に入れた金属棒やねじ釘などは取り出さず、体内に入れたままになりますが、生体への親和性が高く、問題はありません。
前方手術は変形が長い場合やS字形の変形には向かないのに対し、後方手術はどのタイプの変形にも適応できます。しかし、矯正力の点では後方よりも前方のほうが優れているなど、それぞれにメリット、デメリットがあります。一般には、後方手術が選択されるケースが多いようです。
手術後の運動制限はない
手術して1カ月程度で退院となり、その後しばらくは入浴時以外はコルセットを着用しなければなりません。6カ月ぐらい経って矯正された状態に背骨が馴染んでくれば、コルセットを外してもよいことになります。
手術をした部分の背骨は変形しないように固定するため、動きはなくなりますが、日常生活に支障はきたしません。陸上や水泳などの運動も制限されることはありませんが、体を思いっきりねじる運動は避けたほうが無難でしょう。
女子の場合、特に気になるのが傷跡ですが、大体20〜30cmの傷が残ります。傷に対する感じ方は個人によって違うので、一概には言えませんが、一般的には目立つというほどではありません。
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