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インスリンを注射して
体外からインスリンを補給
子どもに多い1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊されているため、まったく、あるいはほとんどインスリンを分泌することができません。インスリンが不足すると、血液中のブドウ糖をエネルギー源として利用できなくなるため、代わりに脂肪が分解されてエネルギーとして使われます。その過程でケトン体という物質がつくられ、血液が酸性になるケトアシドーシスという状態になりやすく、この状態を放置すると嘔吐、脱水症状などを起こし、ついには昏睡状態になり、急性腎不全や急性心不全などを起こして死にいたる危険性があります。そのため、インスリン製剤を注射して体の外からインスリンを補う、インスリン療法を行わなければなりません。
インスリンの注射は、自己注射が基本です。自分で注射する、あるいは親が子どもに注射してあげることに不安や抵抗を感じる人が多いようですが、インスリンの注射器は誰にでも手軽に扱えるタイプのもので、痛みも少ないため心配はいりません。最初にきちんと注射器の取り扱い方や注射の仕方の指導を受ければ、5、6歳以上の子どもなら自分で注射することが可能です。注射する回数は1日2〜4回で、毎日行います。インスリン製剤には、注射してから効いてくるまでの時間や、効き目が持続する時間の長短によってさまざまなタイプがあり、どの製剤を使うか、1日に何回打つかは、患者さんそれぞれの血糖の値や健康状態、年齢、生活環境などにあわせて処方されます。
低血糖に注意
インスリン療法を行っていたり、血糖降下剤を服用していたりする場合、血糖値が下がりすぎる低血糖に注意しなければなりません。これは、インスリンや薬剤の量が多すぎたり、激しい運動をしたり、食事の量が少なかったり、食事と食事の間隔があきすぎたりした時に起こります。低血糖が起きた時は、手指が震える、だるい、冷や汗が出る、どきどきする、顔が青白くなる、などの症状が現れます。すぐに糖分を補給すれば収まりますが、ひどくなると痙攣をおこしたり、昏睡状態に陥ったりして命に関わるので、予防策として、常に砂糖やアメ、チョコレート、ビスケット類、糖分が含まれた飲み物などを携帯しましょう。低血糖の症状が明らかな場合は、まず砂糖20gぐらいを水分とともに飲むか、糖分が入った飲料を200ml程度飲んでください。
血糖値の自己測定
血糖値は、食事内容や運動量、健康状態などによって変化します。インスリン療法を行っている場合は、毎日自分で血糖値を測定し、血糖値の増減をきちんと把握しておく必要があります。それによって、注射するインスリン製剤の量を加減したり、低血糖を予防したりすることができます。
測定時間は、血糖値が上昇しやすい時間帯(食後1〜3時間)と、低下しやすい時間帯(朝・昼・夕食前と就寝前)の両方を、症状にあわせて適宜測ってみるとよいでしょう。それによって血糖の日内変動がよくわかります。
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