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「泣いてるよ!」の報告係
ひとりっ子生活の長かったリュウヤも、なんとなくお兄さんらしくなってきたなあと思うことがある。ヒロヤが泣いていると、リュウヤは必ず
「お母さん、ヒロヤが泣いてるよ。」
と言いにくる。忙しく立ち働いている私に
「そこはもういいから抱っこしてあげたら?」
などといっちょ前の口をきくのがおもしろい。
クリスマスの時には
「僕はサンタさんに『アバレンジャーの剣』を頼んだんだー。ヒロヤにもプレゼント来るといいねえ」
とヒロヤに話しかけている。ヒロヤはまだわからないからと、プレゼントを用意していなかった親は焦った。リュウヤの夢をこわさないためにも、ヒロヤにプレゼントをあげないわけにはいかない。あわててあちこちひっくり返して、まだリボンを結んだままにしてあった出産祝いの靴をヒロヤの枕元に置き、急場をしのいだのだった。
乱暴にされてもニコニコ
怪我をさせられてはかなわない、と親の方は神経質になっているのだが、ヒロヤの方は案外リュウヤの乱暴な扱いが気に入っているような節がある。
ヒロヤの頭の下に手を差し入れて、ガックンガックン揺すっているリュウヤを叱ろうと大きく息を吸うと、
「ウキャ、キャ、キャ、キャ」
というヒロヤの楽しそうな笑い声が聞こえてくる。見てみると、ヒロヤは大喜びしているのだ。はっきり言って私があやしても、ここまで喜ぶことはない。子ども同士、なんとなく通じるものがあるのかもしれないと感心してしまう。あまりに度が過ぎる時は注意するけれど、意外と兄弟2人の世界は乱暴ながらも楽しいものなのかもしれない。父、兄に続き、格闘技好きになることが想像されるヒロヤなのだ。放っておいてもなんとなく兄弟らしくなっているのが、微笑ましくかわいらしい毎日である。
2004年3月29日
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