デイリーニュース

2007/07/23
血液中の蛋白(たんぱく)が内臓脂肪の指標に
   血液中のレチノール結合蛋白(たんぱく)(RBP4)濃度の高さと、内臓脂肪の増大との間に相関がみられることが米ベス・イスラエル・ディーコネスBeth Israel Deaconessメディカルセンター(ボストン)のBarbara B. Kahn博士らの研究で示され、医学誌「Cell Metabolism」7月号に掲載された。内臓脂肪の増大は、心疾患や2型糖尿病のリスク増大をもたらすことが知られている。

 今回の研究は、196人から採取した内臓脂肪の生検標本について検討したもの。その結果、RBP4は皮下脂肪よりも内臓脂肪で多く生成されることが判明。さらに、肥満の人は標準体重の人に比べ血液中のRPB4が2〜3倍であることもわかった。血液中のRBP4量が内臓脂肪の量を正確に反映していたことから、RBP4が心疾患リスクのマーカーとして使える可能性もあるという。

 Kahn氏は、RBP4は肥満の原因ではないと強調しているが、RBP4値の上昇と、特定のタイプの内臓脂肪型肥満が関連していることは明らかだと述べている。同氏によると、RBP4値を低下させる薬剤の研究が進行中で、運動にもRBP4を下げる効果があることが実証されているという。

 別の専門家は、RBP4値を下げることが心疾患および2型糖尿病の治療に有効との考えを示している。マウスを用いた実験では、RBP4がインスリン感受性を低下させることが明らかにされている。癌(がん)治療に用いられるfenretinideという薬剤にRBP4値を下げる作用があることが示されているが、副作用について慎重に検討する必要があるとのこと。

 同じ号に掲載された別の研究では、いわゆる「褐色脂肪(brown fat)」の産生を制御する遺伝子PRDM16がマウスで同定された。「白色脂肪(white fat)」がエネルギーを蓄える働きをもつのに対して、褐色脂肪にはエネルギーを消費して熱に変える働きがある。ヒトの成人は褐色脂肪をあまりもたないが、この知見が新しい肥満治療につながるのではないかと期待されている。

(HealthDay News 7月12日)

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