デイリーニュース

2007/07/09
家庭での血糖自己測定の有用性に疑問符
   家庭での血糖自己測定が2型糖尿病の治療にそれほど有用ではないことを示した英国の研究が、英国医師会誌「British Medical Journal (BMJ)」オンライン版に6月25日掲載され、同時にシカゴで開催された米国糖尿病協会(ADA)年次集会でも発表された。ただし、この知見はインスリン治療の必要な2型糖尿病患者にはあてはまらないという。

 英オックスフォード大学講師のAndrew Farmer博士らによる今回の研究は、インスリンを使用しない2型糖尿病患者にとって、血糖値のモニタリングが有用かどうかを検討したもの。血糖値の自己測定については肯定的な姿勢を示す団体や医師もいるが、費用がかさむため、難色を示す保険会社もあるという。「家庭での自己測定が血糖値管理を改善させるといえる根拠は見つからなかった」とFarmer氏は述べている。

 Farmer氏らは、2型糖尿病患者453人を3群に無作為に割り付けた。第1群は月3回の血糖測定を受ける群。第2群には、測定器により自宅で測定し、その結果を医師に見てもらうよう指示。第3群には、測定器で自己測定するとともに数値の見方を指導した。

 1年後、3群の間に血糖値の差は認められず、患者に自分の血糖値を監視させることが血糖管理の改善につながるという根拠も得られなかった。さらに、血糖測定器を与えた患者の半数が、研究期間終了前に使用を止めてしまっていた。

 家庭での血糖自己測定は、患者が自分で治療を調整でき、糖尿病に向き合うことによって自分の症状を真剣に受け止め、行動改善につながるとされているが、Farmer氏によれば、そのような効果があったとしても小さなものだという。今回の結果から、同氏は血糖測定に関する現行のガイドラインを改定すべきとの見解を示している。

 なお、1型糖尿病患者やインスリン治療の必要な2型糖尿病患者にとっては、インスリンを慎重に調整するための家庭での自己測定が不可欠であり、過去の研究からもその有用性が示されている。自己測定の必要がないのは、あくまでもインスリンを使用しない2型糖尿病患者のみと、Farmer氏は述べている。

(HealthDay News 6月26日)

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