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会陰裂傷って何?
出産を経験した人なら、「会陰裂傷」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。その言葉は知らなくても、「出産前に会陰を切開したわ」という人もいるかもしれませんね。ところで、「会陰」とはどこの部分なのか、正確に知っていますか。
女性の生殖器は、子宮や卵巣のように外から見えない内性器と、外から見える外性器に大きく分けられます。外性器の中で、左右にふくらんでいる部分を大陰唇といい、大陰唇を開くと小陰唇と陰核(クリトリス)があります。この小陰唇に囲まれた部分を膣前庭といいます。会陰は、膣前庭の端と肛門の間の皮膚周辺をさします。
この会陰は妊娠をすると、ホルモンの影響でよく伸びるようになります。産道を通って下降してきた赤ちゃんが、膣の入り口から出ようとしたとき、会陰は赤ちゃんの頭に押しつけられて薄い紙のようになり、少しでも余分な力がかかると、会陰部の皮膚が裂けてしまいます。これを会陰裂傷とよびます。
どうして会陰裂傷が起こるの?
どうしたら避けられる?
では、どういうときに会陰裂傷が起こるのでしょう。
まず、高年齢で初出産の人は、会陰が十分に伸びきらないために裂傷を招きやすい傾向が見られます。通常、赤ちゃんは後頭部から出てきますが、あごから出てくる回旋異常の場合や、赤ちゃんが大ききすぎるケースも、会陰に負担がかかり過ぎ、傷をつくりやすくなります。そのほか、赤ちゃんの頭が会陰に出て引っ込まなくなった状態(発露)で強いいきみをかけると、急に赤ちゃんが出てきて、会陰に過度の圧力がかかって裂けることもあります。
会陰裂傷を防ぐには、出産時の呼吸法をマスターし、分娩中は産婦さんの指示されたときだけいきむようにします。
なお、自然分娩の場合、医師や助産婦さんは会陰が裂けないように、会陰と赤ちゃんの間を指で伸ばすようにする「会陰保護」をおこないます。
あえて会陰切開をすることも
会陰裂傷とひとことで言っても、傷の程度は会陰の皮膚や膣の粘膜の表層組織だけが傷ついた軽度のものから、重度になると直腸壁にまで傷が達するケースまでいろいろです。もちろん、傷口はクリップでとめたり、縫合したりして処置されます。赤ちゃんの頭があまりにも大きくて傷が重度になりそうであったり、赤ちゃんが苦しそうで早く生まれさせてあげることが必要な場合もあります。そのようなときには、発露時に会陰を切開することがよくおこなわれます。会陰切開は局所麻酔をしてからおこなうので痛みはありません。切開は1か所、長さは3〜4cmで、お産が終わった後、切開したところを縫合します。
切開しているのですから、どうしても、産後4〜5日は痛みと、縫合糸の引きつれるような感覚があります。しかし、その以後は痛みは自然に治まります。
なお、会陰切開は難産で医療の面から緊急に必要なケースを除いては、お母さんの承諾が必要です。
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