女性の健康
 
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更年期はこわくない 第3回
更年期障害には漢方薬も効果アリ

つらい不定愁訴をゆっくりと和らげる

 更年期障害の症状のうち、冷えや肩こり、イライラなど、自律神経の失調によるものを、西洋医学では「不定愁訴」と呼んでいます。こうした「不定愁訴」には、漢方薬も効果があります。漢方治療は体全体のバランスを整えることに重点をおき、アレルギーなど体質的な病気や、月経に関係したものなど全身に症状がおよぶ病気を得意分野としているからです。ホルモン補充療法などの西洋医学の薬に比べると、効果のあらわれ方は早くありませんが、少しずつ症状を和らげていきます。
 更年期障害や月経困難症など、女性特有の病気では不定愁訴の訴えが多いため、漢方薬を治療に取り入れている医療機関も多いようです。漢方治療を試してみたい場合は、医師に相談してみましょう。

1人1人の症状にあわせて漢方薬を処方

 漢方治療は、数千年もの経験を積み重ねた体系的な治療学で、患者の「証」を診断して、その人にあった漢方薬を処方します。「証」というのは、その人の体質や体力、病気がどのようにあらわれているかなどを、漢方医学独特の診察方法で総合的に診断することです。そのため、同じような症状でも、人によって違う薬が処方されることもあります。
 漢方治療に用いられる漢方薬は、本来、天然の薬草の根や茎、葉を乾燥させたものや、鉱物などの生薬を2種類以上組み合わせたものです。現在では、煎じる手間を省いた漢方エキス製剤が一般的に使われており、ほとんどの薬が健康保険の適用を受けています。
1人1人の症状にあわせて漢方薬を処方 イメージ

更年期障害に用いる漢方薬

 漢方の考え方では、病気の状態を「気・血・水」の3つに分類し、その3つが影響しあって病気になる、としています。「気」というのは精神的な部分やエネルギー、「血」とは血液循環、「水」とは血液以外の水分の代謝のことです。更年期障害は、これら3つのバランスが崩れておきる、と考えられています。
 更年期障害の治療によく使われる薬には、次のようなものがあります。
  • 冷え・肩こり・貧血など……当帰芍薬酸(トウキシャクヤクサン)
  • 腰痛・冷えとのぼせ・不眠・イライラなど……加味逍遥酸(カミショウヨウサン)
  • のぼせ・めまい・頭痛・不安など……女神散(ニョシンサン)
 ほかにも、その人の「証」にあわせてさまざまな薬が用いられています。また「漢方薬には副作用がない」と思われがちですが、「証」にあわない強い薬を使ったり、大量に服用したりすると、副作用が出ることがあります。漢方薬の服用を始めてから、それまでと違う症状があらわれたら、医師の指示を仰ぎましょう。

(ライター:望月 芳子)

次回は「更年期の生活改善について」です。

監修:粟井 弘二(粟井内科院長)

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