子供の健康
 
一覧へ戻る戻る
子どもの耳鼻咽喉科の病気 第3回
鼻炎

急性鼻炎とは

 子どもの鼻の病気で一番多いのが鼻炎です。鼻の粘膜に炎症が起き、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状が出ます。
 なかでも、俗に「鼻かぜ」と呼ばれる急性鼻炎は、胎内でお母さんにもらった免疫がなくなる生後6カ月以降から症状が出始める、乳幼児に多い鼻炎です。かぜのウイルスや細菌が鼻の粘膜に侵入して起こるほか、気温の変化や室内の乾燥などによっても起こります。
 鼻水は最初のうちは水のようにさらさらして透明ですが、治らずにいると細菌感染が加わり、膿が混じって粘りけのある黄緑色に変わってきます。発熱を伴う場合もあります。かぜの症状もあるときには小児科を受診し、鼻づまりがひどかったり、長引く場合には耳鼻科にかかりましょう。病院で治療を受け、処方された薬を飲んで安静にしていれば、1〜2週間で治ります。市販の点鼻薬は鼻のはれを起こすこともあるので、必ず医師の処方を受けてください。
 赤ちゃんは口で呼吸するのが難しいので、鼻がつまってしまうと息が苦しくなり、おっぱいが飲みにくくなります。家庭でのケアのポイントは、鼻づまりを取り除き、こまめに鼻水を吸い出すことです。鼻の穴に湯気を当てたり、蒸しタオルを鼻のつけ根に当てると、鼻水が出やすくなります。その後、詰まった鼻水を専用の吸引器で吸い出しましょう。

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは イメージ 最近、幼児や小学生で増えているのがアレルギー性鼻炎です。ダニ、ハウスダスト、カビ、花粉、動物の毛などのアレルゲンに反応して起こるものです。発作的なくしゃみ、鼻水、鼻づまりが朝晩とくに出やすくなります。また、鼻がむずがゆく、鼻をいじる、手で押さえるなどが習慣化します。目のかゆみや充血を伴うこともあります。鼻血を頻繁に出す小学生の中には、アレルギー性鼻炎の子どもが多いようです。
 学齢期の子どものアレルギー性鼻炎で一番問題になるのが、鼻づまりです。鼻で呼吸がうまくできいないために、睡眠が十分に取れなかったり、注意力や集中力が低下し、学力が低下したりすることもあります。
 診断には、鼻汁の細胞検査で好酸球という細胞があるかどうかを見ます。その結果、アレルギー性鼻炎と診断されたら、原因となるアレルゲンを皮内テストや血液検査で特定します。アレルゲンが見つかったら、それを取り除く努力をします。また、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服薬や抗アレルギー剤の点鼻薬を使います。漢方薬による治療をおこなう病院もあります。滲出性中耳炎や副鼻腔炎を合併する場合もあるので、医師の指示に従いましょう。勝手に通院をやめないことが大切です。
 鼻をすすって鼻の奥へため込んでしまう子どもは多いようです。家庭では鼻をよくかませ、水分を十分に補給するようにしましょう。鼻の穴を片方ずつ横から押さえて完全に閉じ、空いている鼻の穴から鼻水をじわーっと送り出すようにかませます。
 消毒液の刺激などによって、プールに入ると鼻炎がひどくなる場合もありますが、体調がよければ、点鼻薬をプールの前に使うなどして、水泳をすることもできます。

次回は「副鼻腔炎について」です。

監修:工藤 典代(千葉県こども病院耳鼻咽喉科)
記事の無断転用を禁じます
一覧へ戻る戻る